米、対EU関税の拡大検討 ビールなど計3300億円分

貿易摩擦
2020/6/25 0:36 (2020/6/25 5:21更新)
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米欧は互いの航空機補助金を巡って15年以上紛争を続けている(写真はエアバス機、2019年9月)=ロイター

米欧は互いの航空機補助金を巡って15年以上紛争を続けている(写真はエアバス機、2019年9月)=ロイター

【ワシントン=鳳山太成】米政府は24日までに、欧州の航空機大手エアバスへの補助金が不当だとして欧州連合(EU)各国に課している報復関税の拡大を検討すると発表した。ビールなど計31億ドル(約3300億円)分の品目を関税の検討対象に加えた。圧力を強めて補助金撤廃を迫る。

米通商代表部(USTR)が関税を課す可能性がある品目リストの原案を公表した。フランスとドイツ、スペイン、EUから離脱した英国の4カ国から輸入するオリーブやウオッカ、フォークリフトなど30品目を並べた。

7月26日まで米産業界から意見を募った上で、関税を課す品目や税率を決める。実際に報復措置を広げれば米欧の貿易摩擦が一段と激しくなる。

米国はEU各国の航空機に15%、ワインやチーズなどに25%の関税を課しているが、税率の引き上げも検討する。スパークリングワインなど過去に検討対象に挙げた品目への関税発動も改めて検討する。

世界貿易機関(WTO)は最大75億ドル分に100%の報復関税を課す権利を認めているが、米国はすべてを行使していない。米国は対象品目を追加したり税率を引き上げたりと段階的に圧力を強めてきたが、EU側もWTOの承認を待って報復関税を打つ構えをみせるなど紛争解決のメドは立たない。米政権は米ボーイングへの税優遇措置を廃止したことを理由に、報復関税をかけないようEUに求めている。

米欧の貿易交渉は膠着しており、摩擦が一段と激しくなるリスクを抱える。トランプ政権は自動車への追加関税を検討しているほか、IT(情報技術)企業へのデジタルサービス税を巡っても、報復課税を検討中だ。米国が18年に発動した鉄鋼とアルミニウムを巡る関税合戦も依然続いている。

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