柳井氏、京大に100億円寄付 山中氏と本庶氏に

2020/6/24 14:28
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記者会見するファストリの柳井会長兼社長(24日、京都市)

記者会見するファストリの柳井会長兼社長(24日、京都市)

ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は24日、京都大学に個人として総額100億円を寄付すると発表した。ノーベル賞受賞者の山中伸弥教授と本庶佑特別教授の活動に50億円ずつ寄付する。iPS細胞を活用した新型コロナウイルスのワクチンや治療薬の開発にも役立てる。巨額の寄付でコロナ対策や難病治療の進展につなげる狙いだ。

24日に京都大学で記者会見した柳井氏は「医学の世界で最大の悩みはがんとウイルスだ」と寄付の意義を強調した。

山中教授が所長を務める京都大iPS細胞研究所向けには、2020~22年度の3年間でまず5億円をコロナ研究に充てる。コロナ感染者のiPS細胞から心筋細胞や肺の組織をつくり、病態や感染経路の把握のほか、治療薬・ワクチンの開発にも役立てる。

コロナは人種間で感染や重症化の傾向に違いがあるとされ、この解明も目指す。山中教授は「今回の支援を元にワクチン開発をしっかりと進める」と述べた。

また21~29年度の9年間に、iPS細胞の製造施設の設置や運営プロジェクトに寄付金45億円を充てる。

次世代のがん免疫治療法の研究育成を目的に「柳井基金」を設置し、京都大がん免疫総合研究センターの研究推進に役立てる。基金の設置期間は20年度からの10年間で、柳井氏からの寄付金総額50億円を活動資金に充てる。

同センター長を務める本庶氏は、今回のような民間資金は「(国の資金と異なり)使途の定められておらず自由な点が有利」として、「若い人の研究を支援できる」と語った。

柳井氏は両氏に対し「日本を本当に良くしたいという思いは同じ」と述べ、「日本がコロナ後に衰退しないように頑張りたい」と話した。

世界の経済人の間でもコロナ対策で寄付の動きが広がっている。米ツイッターのジャック・ドーシー最高経営責任者(CEO)は4月、新型コロナウイルス対策に10億ドル(約1100億円)を提供すると発表。マイクロソフトを創業したビル・ゲイツ氏も自身の財団を通じてワクチン開発などを支援している。

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