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Tロウ「米国成長株式」が大ヒット(話題の投信)

2020/6/29 12:00
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新型コロナウイルス禍に揺れた2020年の上半期に、大ヒットした投資信託のひとつが「ティー・ロウ・プライス 米国成長株式ファンド(愛称:アメリカン・ロイヤルロード)」だ。販売したのは、海外株に注目した「グローバル・エクイティ戦略」を推し進めるみずほ証券と、それに歩調を合わせるみずほ銀行。昨年12月末の設定当初にいきなり1400億円超の資金を集めて話題になり、今年に入ってからの資金流入額も6月12日時点の推計値で1600億円超と国内公募追加型株式投資信託(ETF除く)で最も多い。

好調な資金流入の背景やコロナ禍における運用状況などについて、ティー・ロウ・プライス・ジャパンの投資信託ビジネス統括責任者の土居邦彰氏と、株式運用戦略部長の中満剛氏に話を聞いた。

――資金流入が続く背景は。

左から投資信託ビジネス統括責任者の土居邦彰氏と株式運用戦略部長の中満剛氏

左から投資信託ビジネス統括責任者の土居邦彰氏と株式運用戦略部長の中満剛氏

「このファンドの投資対象は米国の大型成長株。米ティー・ロウ・プライス(TRP)の創業者で『成長株投資の祖』と称されたトーマス・ロウ・プライスJr.が1950年に自ら立ち上げた第1号ファンドと同様の運用戦略をとり、創業当時の投資哲学を徹底して受け継いでいる。テーマ型ファンドのような派手さはないが、『アメリカン・ロイヤルロード』の愛称が示すように、投資の王道とも言える成長企業への長期投資が運用スタイルだ。これがみずほ証券の『グローバル・エクイティ戦略』にピッタリはまった。70年にわたって良好な運用実績を上げていることもあり、初心者から大口顧客まで幅広い投資家層に受け入れられたようだ」

――コロナで運用への影響はありましたか。

「コロナ禍であっても、運用哲学や運用プロセスが変化することはない。80年前、第2次世界大戦前夜の市場混乱の最中であっても、創業者はパニックに陥ることを戒め、規律ある行動や判断を求めた。こうした考え方は今でもTRPの理念として根付いている。アナリストは在宅勤務を余儀なくされているが、コロナ前よりも精力的にリサーチ活動をしている。企業の経営陣らとのビデオ会議や電話会議は、3月の1カ月間だけで1200回。これは平時の3倍にのぼる。こういう時だからこそ大株主としての優位性を生かし、経営陣との対話ができている」

――投資銘柄に変化は。

「コロナによって経済活動が急激に停滞したため、それなりのアクションをとった。まずはリスク回避措置として航空関連などバランスシートの劣化が見込まれる銘柄を売却し、さらに株安局面では割安になった成長銘柄に少しずつ資金を移した。その後はコロナのような危機下でも優位性があり影響を受けにくい銘柄や、逆に成長を加速させるような銘柄も組み入れている」

――投資家への情報発信は。

「コロナだからということではないが、投資哲学に関するメッセージを多く出した。例えば、『短期的な利益を狙う投資家などは株価やPER(株価収益率)を当てにいくが、正確な予測は不可能だ。TRPは企業トップとのしっかりとした面談と徹底的な企業分析から予測可能な企業収益に基づいて投資をする』など、長年の運用経験から得た知見を伝えた」

――今後の展開で考えていることはありますか。

「この『アメリカン・ロイヤルロード』と昨年5月に設定した世界厳選成長株式ファンドシリーズを日本で長く、大きくしていくことに注力する。日本の投信市場は今まさに変革期にある。新しいファンドを毎月採用し当初募集に力を入れる販売スタイルから、運用実績のあるファンドを資産運用の中核に据え継続的に販売を行う動きが出てきた。本来あるべき姿に変わろうとする前向きな流れを後押ししたい。対面での販売員向けの勉強会はコロナでストップしているが、ビデオ会議システムが普及してきているので、人材を拡充しながら新しい形で勉強の機会をつくっていきたい」

(QUICK資産運用研究所 石井輝尚、西本ゆき)

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