自民競合候補の地盤に現金 前法相、切り崩し狙いか 県議2人に自ら持参

社会・くらし
2020/6/24 9:23
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2019年7月の参院選を巡る公職選挙法違反事件で、参院議員、河井案里容疑者(46)が自民党候補として公認後、夫で前法相の克行容疑者(57)が、競合候補で自民現職だった溝手顕正氏の地盤とされる地域の県議2人に現金を提供していたことが24日までに分かった。2人が証言した。

自民党は改選2議席の広島選挙区で、1998年を最後に複数候補の擁立を見送ってきた。だが党本部が主導し、昨年3月に案里議員を追加公認したため党広島県連は激しく反発。東京地検特捜部は地元議員の支援が乏しい中、夫妻が溝手氏の票を切り崩すために買収行為をした疑いがあるとみて調べている。

2県議のうち1人によると、昨年4月、克行前法相が事務所を訪ねてきた。直前の県議選でこの県議が当選したことについて短く触れ「これ、お祝いね」と言って白い封筒を机に置き、足早に立ち去った。克行前法相とはほとんど面識はなかった。数日後、封筒に30万円が入っているのを確認し「参院選で案里議員を支援してほしいのか」と感じた。「『溝手氏を支援しろ』と(県連から)言われている中で困った」。誰にも相談できず、手元に置いたままにしていた。

もう1人の県議も県議選後、克行前法相の訪問を受け「当選祝い」の名目で現金入り封筒を差し出された。「代議士に失礼なことはできない」と受け取ったが、後日返却。「ほとんど関わりがなかったのに、なぜ自分に持って来たのか」と首をひねった。

両県議は参院選で溝手氏を支援したと説明。両県議の選挙区では、落選した溝手氏が案里議員の得票を上回った。

特捜部は河井夫妻が合わせて94人に対し、計約2570万円を提供したとして公選法違反(買収)の疑いで逮捕した。関係者によると、うち約40人が地元議員。〔共同〕

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