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英、LIBOR廃止へ法制化 移行困難契約に対応

【ロンドン=篠崎健太】英政府は23日、2021年末を見込むロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の廃止に向け、英金融行為監督機構(FCA)の権限を強める方針を明らかにした。代替指標に移ることが難しい一部の既存契約を守るための措置が取れるようにする法制化が柱だ。LIBOR廃止の計画は変わらないが、何らかの参考値が残る可能性がある。

英当局は2021年末のLIBOR廃止を見込む(スナク財務相)=ロイター

スナク財務相が英議会下院に説明した。「公表停止までにLIBOR参照の契約をできるだけ圧縮することは市場と利用者に資する」と述べ、代替指標への移行作業を急ぐべきだと強調した。一方で置き換えが難しい契約が混乱する恐れがあるとし、監督権限の強化で対応する考えを示した。

LIBORは21年末で、算出に必要な金利の提示が参加行に強制されなくなる。英政府によると指標性の喪失とみなしたFCAが、公表機関に算出方法の変更を命じられるようにする。LIBORの参考値のようなものが暫定的に残り、移行が難しい既存取引を存続できるようにするもようだ。詳細は今後発表する。

英国ではポンドの代替金利指標として「ポンド翌日物平均金利(SONIA)」が指定されている。市場の取引実勢を基にイングランド銀行(中央銀行)が算出、公表しており、債券やデリバティブ(金融派生商品)などで移行が進む。だが満期が22年以降にくる、移行が難しい既存契約がある程度残るとされる。市場では「タフ・レガシー契約」と呼ばれ、対応が課題になってきた。

FCAは今回の権限強化案について、あくまで一部の既存契約の救済が目的だと強調した。全ての通貨で実施される保証はないとし、LIBOR廃止に向けた準備を続けるよう呼びかけている。

LIBORは債券や住宅ローンなど、世界の膨大な金融取引に使われている。12年に算出に関わる複数行による不正操作が発覚し、問題視した世界の当局が代替指標への移行作業を進めてきた。英当局は17年に、21年末以降の公表を保証しない方針を表明した。

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