シンガポール議会が解散、7月10日に投開票

2020/6/23 18:25
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【シンガポール=中野貴司】シンガポールのリー・シェンロン首相は23日、国会(一院制、任期5年)を解散すると発表した。総選挙は30日告示、7月10日に投開票される。与党の人民行動党(PAP)の勝利は確実視されており、得票率や獲得議席数が焦点となる。

国会の解散を発表するリー・シェンロン首相(首相のフェイスブックページより)

リー氏は23日のテレビ演説で「新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いている今、選挙を実施すれば、新たな政権は次の数年間、国家的な課題に集中できる」と解散の理由を説明した。

新型コロナの感染拡大で、シンガポールの2020年の経済成長率は1965年の独立以来、最悪となる可能性がある。足元の新規感染者は減少傾向にあるが、低賃金の外国人労働者を中心に感染者数は計4万人を超えた。今回の総選挙ではリー政権の新型コロナへの対応や雇用維持策、今後の成長戦略が主な争点となる。

前回15年9月の総選挙ではPAPが89議席中83議席を獲得した。得票率も69.9%と、前々回(11年)の60.1%から上昇し、退潮傾向に歯止めをかけた。今回は定数が93に増え、各政党が4~5人のチームで出馬する「グループ選挙区」と、個人が立つ「単独選挙区」で議席を争う。

シンガポールでは独立以来、PAPが国会で圧倒的な勢力を維持してきた。PAPは世代交代を進めており、今回の選挙戦ではリー氏の後継候補のヘン・スイキャット副首相兼財務相らが前面に出て戦う。

一方、野党は今の国会で議席を持つ労働者党のほか、元国会議員のタン・チェンボク氏が立ち上げたシンガポール前進党などが候補者を擁立する見通しだ。1つの選挙区に野党の候補者が乱立すれば、PAPに有利な展開となる。

今回の総選挙は大規模な選挙集会を禁止し、感染予防策を徹底して選挙戦や投開票を実施する。リー氏は「適切な対策を取れば、有権者が安全に投票し、候補者は効果的に選挙運動ができると確信した」と述べ、新型コロナの感染が続く中での解散・総選挙に理解を求めた。

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