キオクシア株「現金化を継続的に検討」 東芝社長が表明

2020/6/22 18:30
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東芝は22日、約40%保有する半導体メモリー大手のキオクシアホールディングス(HD)株式を売却する方針を正式に発表した。オンラインで記者会見した東芝の車谷暢昭社長兼最高経営責任者(CEO)は売却を巡り「現金化の可能な方策を継続的に検討する」と表明。新型コロナウイルス感染拡大で延期していた株主総会を7月31日に開くことも明らかにした。

記者会見に臨む車谷暢昭社長兼最高経営責任者(CEO)

東芝社外取締役で、取締役会議長の小林喜光氏は退任を表明した

東芝は不正会計問題や米原発子会社での巨額損失により経営危機に陥った。経営再建の一環として主力事業に直結しない資産の売却を進めており、車谷社長は「メモリー事業をグループで運営する経営戦略上の意図はない」と説明した。キオクシアHDは10月メドの上場を目指している。具体的な売却方法や時期は「コメントを差し控える」と述べるにとどめた。

半導体事業は業績のブレが大きく、株式売却を求める声が東芝の一部の投資家から上がっていた。発表を受けて22日の東芝株は急騰し、終値は3425円と前営業日と比べ5%高くなった。車谷社長は「売却後の手取り金の過半は株主還元に充てる」と述べた。

株主総会に提案する新体制も明らかにした。不正会計問題の発覚直後の2015年9月から社外取締役を務めてきた小林喜光・取締役会議長(三菱ケミカルホールディングス会長)が退任する。

会見に同席した小林氏は「(東芝が)存続できるかという危機もあった」と振り返った上で、足元の東芝の業績改善を挙げて「大いなる区切りではないか」と語った。退任は自ら申し出たという。後任には中外製薬の永山治名誉会長を据え、残る11人が再任する取締役体制を総会に諮る。

株主総会に向けてシンガポールのエフィッシモ・キャピタル・マネージメントと、3D・オポチュニティー・マスター・ファンドの2つの「物言う株主」から株主提案を受けたことも発表。エフィッシモは20年初めに発覚した東芝子会社など複数企業が絡む架空取引を問題視。ガバナンス強化へ取締役3人の受け入れを求めている。

東芝は会社提案の体制で十分だとして反対を表明したが「株主と対立する意図は全くない」(小林氏)とした。エフィッシモは「弊社の株主提案に対して、東芝の取締役会に賛同いただけなかったことについて残念に思っております」とのコメントを22日に出した。

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