7月からマイナポイント、5つのチェックリストで準備
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2020/6/23 2:00
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あと1週間で最大5%のおトクが得られた消費増税対策としてのキャッシュレス決済ポイント還元が終わる。なじみになったロゴを店頭で確認する日常に別れを告げ、翌7月1日から始まるのが「マイナポイント」の申し込み手続きだ。マイナポイントはキャッシュレス決済とマイナンバーカード、2つの普及を狙った官製の一大ポイント還元キャンペーン。国の予算約2500億円を投入し、1人2万円分のチャージや決済に対して最大5,000円分のポイントを付与する。4人家族なら2万円相当。上限ありとはいえ還元率にして25%の大盤振る舞いだ。期間は2020年9月~21年3月の7カ月限定でこの間の消費を支える狙いもある。

単にロゴのある店で普段使いのクレジットカードやSuica(スイカ)で決済するだけだったポイント還元事業に比べ、還元率も高いが事前準備のハードルも高い。チェックポイントをまとめたので確認しておこう。

■チェックポイント(1)

大前提がマイナンバーカードの保有だ。参加できるのは顔写真付きのICチップを搭載したプラスチック製カードを取得済みの人に限られる。実際買い物をする時にはカードは使わないが、事前の準備段階で必要になる。全消費者が対象だった消費増税対策のポイント還元事業に対して、カード保有者は6月18日時点で2182万人。1億2000万人強の住民基本台帳上の人口に対して普及率は17%強と、およそ6人に1人だから、逆に6人に5人は話題のマイナポイントに参加資格がまだないことになる。

カードの申請から受け取りまでは最速でも1カ月以上はかかる。早めに申請しよう。カードの取得は無料で証明写真が必要だ。4年半前にマイナンバーを知らせる目的で配られた紙製の「通知カード」がある人はその下についている「交付申請書」を使って今でも申請が可能。郵送、スマートフォン、パソコン、街中にある証明写真機の4方法から選べる。通知カードをなくした人は郵送が手っ取り早い。「マイナンバーカード総合サイト」の郵便による申請方法のなかに「個人番号カード交付申請書を無くされた方へ」のコーナーがある。

■チェックポイント(2)

マイナンバーカードのキモは裏面のICチップに搭載された公的個人認証サービスに使う2種類の「電子証明書」にある。名前がややこしいが「署名用電子証明書」と「利用者証明用電子証明書」だ。10万円の特別定額給付金の申請に使ったのが前者。オンライン上の書類が正しく本人によって作成され送信されたことを証明する役割がある。

一方、今度のマイナポイントに使うのは後者だ。サイトにログインした人が利用者本人であることを証明する機能を持ち、コンビニで住民票を取るときになどにも使う。

どちらの電子証明書もマイナンバーカードの申請書に「希望しない場合は下の□を塗りつぶしてください」の欄がある。カードはあっても万一、申請時に不用意に塗りつぶしていたら「機能なし」のケースもある。機能ありは署名用でおよそ75%、利用者証明用で93%程度という。1割近い人はマイナポイントに必須の証明書が機能していない状態だ。あやふやな場合、自治体窓口での確認が手っ取り早いが自分でできなくもない。「公的個人認証サービスポータルサイト」を参照しよう。

■チェックポイント(3)

そして「利用者証明用電子証明書の暗証番号」を覚えている必要がある。4ケタの数字だ。マイナンバーカードには暗証番号が4つもある。10万円の給付金で使った署名用電子証明書の暗証番号だけが「英数字6ケタ以上16ケタ以下」で、それ以外の3つは数字4ケタ。数字4ケタは同じものでも設定可能なので共通にした方が思い出しやすい。セキュリティー面ではバラバラな方が安心だが、万一混同して3回間違えるとロックがかかり自治体窓口に行かないと解除できない。

■チェックポイント(4)

上記ポイントがクリアできて初めて本題の「マイナポイント事業」に入れる。この先は大きく「予約」と「申し込み」のプロセスに分かれる。予約とは「マイキーID」を取得することを指す。マイキーIDはマイナポイントに限らず、マイナンバーカードを用いて民間も含めた様々なサービスを展開する「マイキープラットフォーム」にアクセスするためのIDになる。

必要な機器はスマホの場合、非接触でICカードを読み込む「NFC機能」付きの比較的新しめなもの。そしてPCにはカードリーダーが必要だ。ここらへんは評判の悪かった10万円の特別定額給付金のオンライン申請と同じ世界。

スマホで試してみた。アプリをダウンロードし指示に従って4ケタの利用者証明用電子証明書の暗証番号を入れると、マイナンバーカード上のICチップの読み取りを開始。読み取り後に自動生成されて表示される8ケタの英数字が自分のマイキーIDだ。これにてマイナポイントの予約が完了。運良く1回でカードが読み取れれば10分もかからないと思うが、自分の場合、読み取りに8回失敗し不安にさいなまれつつ30分を過ごした。18日時点の予約済み件数は75万強。マイナポイント予算上の想定利用者上限4000万人にはまだまだ余裕があるが週およそ10万人のペースで伸びている。

■チェックポイント(5)

最後に7月から始まるのが申し込み。これはマイナポイントのひも付け先として民間のキャッシュレス決済サービスを選ぶ作業を意味する。スイカやPayPay(ペイペイ)など自分が利用する電子マネーやQRコード、クレジットカードを登録する。自分はいつも使うクレジットカードでと思ったがマイナポイントには参加していなかった。現在の参加予定112社はマイナポイントのサイトで検索できる。ここに載っているキャッシュレス決済自体を使っている必要がある。

ひも付け作業の詳細はまだ分からないが、政府は7月以降順次、郵便局やコンビニ、携帯ショップの店頭に端末を置いてマイナポイント手続きスポット」にするという。現時点ではこの検索サイトで出てくるのは自治体窓口がほとんどだが、7月になれば更新される見通しだ。

山本由里(やまもと・ゆり)


1993年日本経済新聞社入社。証券部、テレビ東京、日経ヴェリタスなど「お金周り」の担当が長い。2020年1月からマネー編集センターのマネー・エディター。「1円単位の節約から1兆円単位のマーケットまで」をキャッチフレーズに幅広くカバーする。
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