/

有罪判決のフィリピン記者 「報道の自由の危機」

フィリピンの裁判所から名誉毀損で有罪判決を受けた同国のジャーナリスト、マリア・レッサ氏は22日、日本外国特派員協会主催のオンライン記者会見で「報道の自由を奪う行為だ」と力を込めた。政権に批判的な報道を続けてきた経緯があり、政府によるメディアの抑圧について「世界中で同じ状況が起こりうる」と警鐘を鳴らした。

政権に批判的なニュースサイト「ラップラー」の編集長を務めるレッサ氏は2012年、フィリピンの実業家男性が人身売買や薬物密輸に関わったように報じる記事を掲載した。これが名誉毀損にあたるとし、フィリピンの裁判所が15日に有罪判決を言い渡した。

レッサ氏はメディアを抑圧するための不当な判決だとし、控訴する方針だ。「ジャーナリストだけでなく、全てのフィリピン人に影響が広がる問題だ」と強調した。判決を巡っては、当該記事が掲載された後に施行された法律に基づくことなどから、人権団体からは「メディアを抑圧するための不当な判決だ」との声も上がっている。

ドゥテルテ大統領はラップラーを「フェイク(虚偽)ニュースだ」などと敵視している。ラップラーは容疑者殺害もいとわない、政府の強行的な薬物捜査の政策を批判し続けてきた。

5月には政権の薬物対策を過去に批判したフィリピン最大手放送局ABS-CBNに対し、政府が放送停止命令を出した。レッサ氏は「民主主義は(存続の)瀬戸際にある」と危機感を示した。

政府の強権化の背景にはSNS(交流サイト)の普及も一因となっていると指摘した。「(SNSなどの)技術がポピュリスト(大衆迎合主義者)の台頭を助長している」とし、「ジャーナリストはもはや(正確な情報をつかさどる)門番ではなくなった」と語った。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン