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新しいコロナ検査の特長は?

2020年6月22日の日本経済新聞朝刊1面に「技師・検出器不要 30分検査」というニュースがありました。日本大学と塩野義製薬は、新型コロナウイルスの新たな検査キットの量産化を目指します。新型コロナウイルスの検査で主流となっている「PCR法」と呼ばれる方法に比べてどんな特長があるのでしょうか。

日大の桑原正靖教授らが開発した「SATIC法」と呼ばれる新たな検査方法は、DNAなどの物質を短い時間で検出する技術です。唾液をセ氏95度で約2分間加熱して試薬に入れます。もし新型コロナウイルスの遺伝子が含まれていると、20~25分で試薬の色が変わり、ひと目で分かるとしています。

PCR法と同じく、SATIC法も検査精度の高い遺伝子検査に分類されます。PCR法が3~5時間かかるのに対し、SATIC法は30分程度で済むのがメリットです。インバウンド経済の回復や、延期された東京五輪の成功には、海外との行き来が元に戻る必要があります。簡単な方法で検査を幅広く実施することが欠かせず、実用化や検査コストの軽減が期待されます。

新型コロナ感染の有無を素早く検査できる抗原検査キットの販売も始まります。インフルエンザの検査キットには私も何度もお世話になっていますが、今回のSATIC法や抗原検査で新型コロナの検査も身近になれば、経済再開もぐっと近づきそうです。「ウィズ・インフル」とは言いません。「ウィズ・コロナ」ともあえて言う必要がなくなる時が来ることを願います。

20代編集者が同世代にむけて新聞の読みどころを発信する「朝刊1面を読もう/Morning Briefing」は平日朝に公開します。もっと詳しく知りたい人は6月22日の朝刊1面を読んでみてください。
この記事をまとめた人:大崩貴之
2018年入社。企業取材をする部署で主に医薬品業界を担当。鼻に綿棒を入れるのが本当に嫌いなので、インフル検査も唾液で調べるのが一般的になってほしい。

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