震災孤児育てた里親の道程 支援続ける東北大が冊子に

2020/6/20 10:04
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東日本大震災の被災孤児を引き受けた里親支援を続ける東北大大学院の「震災子ども支援室」は、里親による子育ての道程をまとめた冊子「この子を育てて」をこのほど発行した。室長の加藤道代教授は「自身も親族を亡くし、被災しながら、全力で子どもと向き合った里親がいることを知ってほしい」と話す。

東日本大震災の被災孤児の里親支援を続ける東北大大学院の加藤道代教授=共同

厚生労働省によると、震災で両親を失った子どもは岩手、宮城、福島3県で計243人(2018年3月時点)。その多くは祖父母やおじ、おばに引き取られた。

冊子には、18年に行ったインタビューやアンケート内容をまとめた。慣れない子育てや里子の思春期への悩み、被災がもたらした自身の「喪失感」と折り合いをつけてきた実情が記されている。

「子どもからショックなことを言われた。親もいないから、私にしか当たれないんだよ」「入学式や卒業式には亡くなった娘を思い出して涙が流れる。成長を見せてやりたい」「誕生日に、引き取ってくれてありがとうと手紙をもらった。涙が出るほどうれしかった」。"親子"の絆を育んだ歴史だ。

11年9月に開設した支援室は、宮城県内で里親サロンを開くなどの活動を展開してきた。冊子は自治体などに配布、要望があれば全国に送るほか、ホームページでも公開中だ。加藤氏は「認知度が低い里親支援を考えるきっかけにしてほしい」と願っている。〔共同〕

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