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御堂筋税理士法人、業務内容 15分ごと日報に

はたらく

月に1回、日報記録などをもとに全社員で経営戦略を話し合う。6月はオンラインで実施した

誰がどの作業に何分費やしたか――。御堂筋税理士法人(大阪市)では業務の記録を15分ごとに日報に書き込み、働いた内容を「見える化」している。上司は若手のつまずきを把握でき、社員は同僚と比べることで業務改善につなげている。新型コロナウイルス禍でのテレワークではさらに効果を発揮。高い生産性を保ち続けている。

社員はそれぞれ、複数の企業の会計やコンサル業務を担当しており、どの契約企業のどんな作業にどれだけ時間をかけたのか、15分単位で記録を毎日残すルールとしている。パソコンやスマートフォンで報告でき、終業後の5~10分で書き込めるという。

2018年に中途入社した卜部幸恵さん(33)は「日報は成長のモチベーションになる」と話す。税理士事務所は年度末の決算処理など定型業務が多く、日報を遡れば前年より何分早く仕事をこなせたか比較できるためだ。「なんとなくの感覚ではなく、数字で成長を実感できる」(卜部さん)

日報をもとにした「15%ルール」も組織の成長につながっている。労働時間の15%程度を本来の業務とは別の自己成長や新規事業の開拓に充てるもので、使い方は自由。高岡亜子さん(26)は税務会計の勉強会に積極的に参加している。「利益にすぐには直結しないが、規模の大きい会社を将来担当するときの備えになる」(高岡さん)。社員同士で読書会を開いたり、新規顧客の獲得のために外部向けのセミナーを企画したりして、15%の時間の使い道を工夫している。

日報制度は1991年の創業当時からあり、4月からの在宅勤務では特に効果を感じている。社員が直接会う機会は減ったが「違和感なく移行できた」(卜部さん)。テレワークでも上司が日報で部下の仕事の進捗を把握できるため、週1回の面談などでアドバイスがしやすいからだ。

日報は互いに見られ、各社員は遠隔で同僚の働きぶりを参考にできる利点もある。隣友也さん(36)はコロナ禍でセミナーを開けず悩んでいたが、テレビ会議上でセミナーを開く同僚を見て「こんな方法もあったのか」と気づいたという。

同社の1人当たりの売上高は年間約1800万円で業界平均の2倍にあたる。アナログに見える日報は、コロナ禍の新たな働き方でも生産性を保つヒントになりそうだ。

(平嶋健人)

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