中国軍機、4日連続で台湾空域侵入 米接近をけん制か

2020/6/19 17:38
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【台北=伊原健作】台湾の国防部(国防省)は19日、中国軍の戦闘機が台湾南西の防空識別圏に一時入ったと発表した。中国軍機による侵入は同日まで4日連続で、6月に入ってからは6回目となる。中国は直近で米国と台湾の関係緊密化に反発。米台へのけん制を強めているとみられ、偶発的な軍事衝突を懸念する声も出ている。

台湾・蔡英文総統の米接近策に中国は反発している=ロイター

国防部によると、19日正午に中国軍の戦闘機「殲10」が台湾の防空識別圏に入った。台湾の偵察機による警告を受け飛び去ったという。6月に入ってからは9日と12日、16~19日にそれぞれ中国軍の戦闘機や輸送機が一時侵入し、活動が常態化している。

台湾では9日、米軍のC40A輸送機が台湾当局の許可を得て上空を飛行した。中国で対台湾政策を所管する国務院(政府)台湾事務弁公室は11日、「強烈な不満と断固とした反対を表明する」「中国の領土を完全に守る決意を低くみるな」と反発していた。

台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)政権は中国による統一を拒む姿勢を鮮明にし、安全保障を頼る米と関係強化を図っている。中国と対立を深める米側も台湾に肩入れしている。エスパー米国防長官は15日、ツイッターの投稿で「民主主義的な台湾への約束を果たし続ける」と言及。台湾の安全保障への関与を維持する姿勢を示した。

中台の軍事に詳しい淡江大学の黄介正・准教授は米軍輸送機の台湾上空での飛行について、「米台の高度な信頼関係の証しだ」と指摘する。一方で台湾を巡り米中の対立がエスカレートする恐れがあり、「偶発的な軍事衝突を警戒する必要がある」と指摘した。

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