再始動、ピーチ国内全線再開 吉本興業「大阪元気に」
移動制限全面解除で大阪

2020/6/19 11:50
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新型コロナウイルスの感染拡大に伴う政府の移動自粛要請が全面解除された19日、まちには人の動きと共に本格的な経済活動が戻ってきた。関西国際空港からは国内各地へのフライトが飛び立ち、大阪・ミナミでは客を迎えた劇場公演が再開。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)もこの日から集客のエリアを拡大した。

「いってらっしゃい」。関空拠点の格安航空会社(LCC)、ピーチ・アビエーションは70日ぶりに国内線全路線を再開した。同日午前、小雨が降る中、スタッフらが駐機場で傘を差して、搭乗客を見送った。

ピーチが国内全線の運航を再開し、スタッフらに見送られながら機体に向かう乗客(19日午前、関西国際空港)

ピーチが国内全線の運航を再開し、スタッフらに見送られながら機体に向かう乗客(19日午前、関西国際空港)

同社は19日から、国内全22路線中コロナによる需要減を受けて運休状態だった関空―福岡線など12路線の運航を再開した。4月10日から続いていた運休体制が再稼働する。里帰り出産した妻と娘に会いに行くという男性会社員(43)は「この2カ月半はしんどかったが、妻と生まれた娘にようやく会えるのが楽しみ」と話し、釧路行きの便に乗り込んだ。

ピーチでは移動需要の回復に不透明感が残るため、6月の便数はコロナ前の事業計画で予定していた便数の3分の1となる見込みだ。全便の復活は7月22日からで、1日あたり約100便が運航する。

ミナミでは劇場が久しぶりに観客の笑い声に包まれた。吉本興業は3月2日から中止していた「なんばグランド花月」(NGK、大阪市)の公演を再開。場内での換気や消毒を徹底するほか、客席は3席ずつ空け858席ある客席のうち1割程度にあたる112席のみを使用する。舞台に同時に登場するタレントも7人以下にした。

なんばグランド花月は約3ヶ月ぶりに公演を再開した

なんばグランド花月は約3ヶ月ぶりに公演を再開した

公演に先立ち落語家の桂文枝さんは「今日は雨だが、雨は業界にとって縁起が良い。芸人はどんな状況でも笑いを届けるもの。コロナと共にできる限りのことをやる」と話した。漫才師の中田カウスさんも「大阪は商いのまち。今日からまた、大阪を元気づけたい」と意気込んだ。

同劇場は7月12日までは公演を金曜日と週末に限定。演目も一部変更するという。NGKの近隣にある「よしもと漫才劇場」は6日から無観客で公演を行い、オンライン配信している。

USJも19日から入場可能な人の範囲を関西2府4県在住者にまで広げた。本格的な夏を迎える前に熱中症対策として、新たにマスクを外せるエリアも設けた。奈良県桜井市の女子高校生(17)は「感染対策がしっかりしている。また前のように頻繁に来たい」と笑顔を見せた。

関西2府4県の在住者も入場できるようになったユニバーサル・スタジオ・ジャパン。熱中症対策でマスクを外して休憩できるエリアを設けた(19日午前、大阪市此花区)

関西2府4県の在住者も入場できるようになったユニバーサル・スタジオ・ジャパン。熱中症対策でマスクを外して休憩できるエリアを設けた(19日午前、大阪市此花区)

約3カ月間臨時休業し、8日から「ソフトオープン」として営業再開していたが、大阪府民に限っていた。報道陣の取材に答えた村山卓執行役員副社長は「多くのゲストが心待ちにしていた一般営業を再開できて大変うれしい」と話した。

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