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プーチン氏が論文、第2次大戦の欧米史観に反論

【モスクワ=石川陽平】ロシアのプーチン大統領は18日、第2次世界大戦に関する論文を米誌ザ・ナショナル・インタレスト(電子版)に発表した。第2次大戦の結果を巡る欧米のロシア批判に強く反論し、国連安全保障理事会常任理事国5カ国による首脳会談の早期開催を改めて求めた。

論文の題名は「第2次世界大戦から75周年の真の教訓」。1938年9月にドイツのナチス政権のヒトラーと英仏イタリアの首脳が開いた「ミュンヘン会談」が第2次大戦を引き起こした大きな要因の一つだったと指摘した。

欧米、特に旧ソ連の勢力圏に置かれた東欧諸国では、39年8月に締結された独ソ不可侵条約を挙げて、ナチス政権とともに旧ソ連を批判する歴史観が広がっている。プーチン氏はこうした批判に反論した形で、「我々すべてに真実と客観性が必要だ」と主張した。

その上で、プーチン氏は第2次大戦の結果、創設された国連の安保理が、世界の安定維持に果たす役割を高く評価した。今年1月に提唱した安保理常任理事国5カ国による首脳会談を早期に開くよう求め、国際安保や核管理、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた経済を議題とする考えを明らかにした。

第2次大戦に関する論文を発表したプーチン氏には、自らの5選を可能にする憲法改正法案を巡る7月1日の全国投票に向けて国民に支持を訴える思惑がある。「(ソ連の)赤軍が欧州を解放する使命をスタートさせた」などと述べ、繰り返しソ連の軍と国民の偉業をたたえた。

論文では対日戦争について「日本の軍国主義者打倒での中国の人々による多大な犠牲と偉大な役割を記憶している」「ヤルタ合意に完全に従って日本に宣戦布告した」と述べた。論文は欧州での戦争が中心で、日本にはわずかしか触れていない。ただ、日ロ領土交渉の障害になっている歴史観の違いはうかがわせた。

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