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大学生、ピンチをチャンスに 特技生かしオンライン指導

新型コロナウイルスが大学生の生活にも大きな影響を与えている。飲食店などの休業でアルバイトの機会が減少、また自粛生活で活動の場が限られる。そんな中、特技を生かし活路を見いだす大学生がいる。

「英語でじゃんけんしてみよう」。東京国際大学(埼玉県川越市)に通う楠友花さん(20)は、小中学生を対象にオンラインでの学習支援や話し相手になるプロジェクト「KIDS Learnド♪(キッズ・ラーンド)」を立ち上げた。年明けから長期インターンに参加していた京都の旅館が4月に休業、大学も休校となり外出自粛の生活が続いた。「子どもたちもストレスを感じているのでは」。何か手助けをできないかとオンラインでのサービスを始めると、賛同した同級生らが仲間に加わった。特技の英語を生かしたレッスンはSNS(交流サイト)でも評判だ。

「ロック、シザー、ペーパー」とタブレットに向かって大きな声で答えていた冨田和希さん(7)は、サービス利用者の一人。「友達と遊べなくてさみしいけど、先生と話すと元気になる」と笑顔を見せる。母親の恵さん(49)も「勉強というよりは、家族以外の人と話すことで気分転換になれば」と期待する。友人と遊べないことで目に見えてストレスがたまっていたが、明るくなった和希さんの表情に、恵さんも胸をなでおろしていた。

大阪の自宅からオンラインで授業する楠友花さん(画面内)と冨田さん親子(東京都武蔵村山市)

50分800円という低料金にも助けられているという。料金が高いと見合った成果を期待してしまう。それが利用する側にとってはストレスになる。初めてのレッスンは折り紙を一緒に折るだけで終わったが、「とても柔軟に対応してもらえるので、コロナが終息しても続けたい」(恵さん)と満足そう。

「小学生と保護者を助けるため。少しでも家計の負担を減らしてもらいたい」。楠さんはこの活動を始めた理由を話す。一方、一緒に取り組む大学生には新しい経験を積む機会を提供できる。今後はさらに体制を整え、本格的な起業を目指すという。

オンラインでピアノの指導をする桑原結さん(東京都調布市)

桐朋学園大学音楽学部(東京都調布市)に通う桑原結さん(21)も特技のピアノを生かして、オンラインでの指導を始めた。3月末までは生徒の自宅に出向いてレッスンをしていたが、外出自粛要請のため休止に。「音の質が落ちるなど困難はあるが、やれないこともない」と緊急事態宣言の解除後も続けている。

「将来のための修業」として音楽教室ドルチェ(東京都府中市)に登録し、講師の仕事を始めた。オンラインへ移行するまで、一時的に休業も余儀なくされた。しかしそのブランクの時間に「人に教えることで自分の演奏も向上できている」。そう実感することができたそうだ。

予定されていたリサイタルの中止や延期で、当てにしていた出演料がなくなったり、別のアルバイト先の飲食店が休業したりして、貯金を取り崩す生活になったという桑原さん。「いつコロナが終息するか分からない不安もあるが、今の状況に合わせてできることを見つけていきたい」と前向きだ。

(写真映像部 石井理恵)

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