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東エレクの21年3月期、純利益11%増 メモリー投資回復

2020/6/18 23:00
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東京エレクトロンはメモリー大手の旺盛な投資意欲を取り込みたい考えだ。

東京エレクトロンはメモリー大手の旺盛な投資意欲を取り込みたい考えだ。

東京エレクトロンは18日、2021年3月期の連結純利益が前期比11%増の2050億円になる見通しだと発表した。増益は2期ぶり。次世代通信規格「5G」や人工知能(AI)、世界的なリモートワークの広がりによるサーバー向けの需要の増加を背景に、取引先の半導体メモリー大手が設備投資を拡大する。年間配当は660円と前期から72円積み増す。

売上高は14%増の1兆2800億円で過去最高になる見通し。市場予想平均のQUICKコンセンサス(16日時点、16社)は今期売上高が6%増の1兆1953億円、純利益が8%増の1992億円で、共に市場予想を上回る伸びを見込む。

「新型コロナウイルスの影響を考慮しても(今年は)過去最高の市場規模になる」。河合利樹社長は18日開いたオンライン説明会で、半導体前工程の製造装置の需要について楽観的な見方を示した。4月の前期決算の発表時はコロナの影響で業績予想を未定としたが、同日、日本経済新聞のオンライン取材に応じた常石哲男会長は「コロナによって新しく生まれる市場がある。顧客のニーズは年初よりも強くなりつつある」と述べた。

世界半導体市場統計(WSTS)によると、20年の半導体市場は4259億ドル(約45兆円)と前年を3%上回る見通し。供給過多による在庫調整の影響で月次でマイナスが続いていた半導体の販売額は、2月に14カ月ぶりに前年同月の実績を上回り、4月も6%増とプラスを維持している。

市況回復の期待から、主要な半導体株で構成する米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は10日に史上最高値をつけた。韓国サムスン電子などは設備投資を拡大する方針を示している。東京エレクトロンはメモリー大手の旺盛な投資意欲を背景に、20年の半導体前工程製造装置の市場について、データの一時保存に使うDRAM向けが前年比15~20%、NAND型フラッシュメモリー向けが50%程度伸びるとみている。

新型コロナによる外出自粛の影響で在宅勤務やオンライン学習が広がりサーバー向けの需要も伸びる見通し。米半導体大手エヌビディアは新型コロナの感染拡大が広がった20年2~4月期の純利益が前年同期と比べ2.3倍に拡大した。データセンター向けの売上高は8割増加している。

もっとも米中貿易摩擦のあおりを受ける懸念も出ている。米国政府は中国・華為技術(ファーウェイ)の半導体調達を巡って、今秋に新たな規制を実施する計画だ。

ファーウェイの主要取引先である台湾積体電路製造(TSMC)は、同社との直接取引を見直すとの見方も出ている。SMBC日興証券の花屋武アナリストは「TSMCの設備投資は今後弱含むだろう」とし、TSMC向けの製造装置の出荷が落ち込む可能性もある。

新型コロナの第2波、第3波によるスマホなど最終製品の需要の落ち込みも懸念される。河合社長は「第2波、第3波の影響もある程度(業績に)加味している」と話すが、感染拡大の規模によってはマイナスの影響が想定を上回る恐れもある。中長期では半導体市況は底堅く推移する見通しだが、短期的には米中摩擦やコロナに翻弄される可能性は捨てきれない。

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