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リビア内戦、暫定政権が攻勢 和平協議にらみトルコ支援

トリポリ南東の都市タルフナの奪還を喜ぶ暫定政権側の兵士ら(5日)=ロイター

【イスタンブール=木寺もも子】北アフリカの産油国リビアの内戦でシラージュ暫定政権が攻勢に出ている。トルコの軍事支援を受け、首都トリポリ周辺を掌握し、武装組織が支配する地中海沿岸の要衝都市にも迫る。国連主導により再開した停戦協議をにらみ、支配地域を巡る攻防が激しくなっている。

トルコが2020年1月にリビアへの派兵を決定したことで戦況が大きく動いた。首都トリポリで追い詰められていた暫定政権は6月に有力武装組織のリビア国民軍(LNA)をトリポリを含む北西部の大半から撤退させた。さらに地中海沿いの要衝シルト奪還に向けて軍を進めている。

リビアは11年、民主化運動「アラブの春」が波及してカダフィ政権が崩壊した後、分裂した。16年1月に国連主導の統一政府が発足し、シラージュ氏が暫定首相に就任した。カダフィ政権のハフタル司令官がこれを受け入れず、自ら率いるLNAがトリポリ攻略に向けて19年4月に進軍し、内戦が本格化した。

リビア内戦は周辺諸国の代理戦争の様相を呈している。トルコは東地中海の権益を巡ってギリシャ、イスラエルなどと争っており、自国に有利な排他的経済水域(EEZ)の境界で合意した暫定政権を軍事面で支える。これに対してロシアはLNAに傭兵(ようへい)部隊を派遣しているとみられている。

国連は6月10日、停戦協議を再開したと発表した。戦闘が激しくなったためで、暫定政権、LNAの代表団とそれぞれ別に協議し、和平案について意見交換を行ったとしている。

暫定政権側にもリビア全土を掌握する力は乏しく、軍事攻勢を強めながら、停戦協議で有利な条件を引き出そうとしている面がある。シラージュ氏は4日、後ろ盾であるトルコを訪れた際、「敵の掃討を続ける」として、ハフタル氏とは交渉しない考えを強調した。6日にハフタル氏とエジプトが共同で発表した和平プロセス案も一蹴した。

14日にはトルコとロシアの外相が直接会談する予定だったが、当日になって延期となった。ハフタル氏の処遇や、両勢力の支配領域を巡って合意に至らなかったとみられる。両国は協議を継続するとしている。

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