ネイルサロン、銀行、熱帯魚…変わるコインランドリー
爪もピカピカに(東京都中野区)
この店できれいになるのは衣類だけではありません。東京都中野区のコインランドリー「TOSEI Laundry(トーセイ ランドリー)」は4月からネイルサロンが入居しました。施術料金は4000円から。時間は約1時間で、女性客に洗濯や乾燥の待ち時間を有効活用してもらうのが狙いです。初めて利用したという40代の女性は「店内がおしゃれで驚いた。家の近所だからここで定期的に爪の手入れができそう」と満足げです。

業務用の洗濯機や乾燥機を開発するTOSEIが、店内の一角をネイルサロンに無償で提供しています。同社の担当者は「無人ではなくネイリストがいれば女性客は安心して来店できる。またコインランドリーの操作方法が分からない人にも、その場で説明してもらえて好都合」と話します。一方でネイルサロン側は運営コストが安く済み、互いにメリットがあります。今後同社は直営店を中心に、さまざまな付加価値をつけた実験的な店舗を作っていきたいといいます。
お金が下ろせます(愛知県日進市)
名古屋市に隣接する愛知県日進市に1日、銀行併設のコインランドリーが誕生しました。横にはATMがあります。岐阜県を地盤とする大垣共立銀行が開業した、あかいけ支店の隣にあります。コインランドリーは女性専用で、清潔感のあるフロアが特徴です。運営会社の社長は「女性は盗難などの不安から利用を控える人も多い。銀行はセキュリティーがしっかりしているから安心してもらえるのでは」と期待します。
向かいに大型の商業施設があり週末はにぎわうため、この銀行の支店は水曜を定休日にする代わりに土日祝日は営業しています。資産運用の相談など対話サービスを重視し、窓口では現金を取り扱っていません。新店ならでは斬新な取り組みです。
熱帯魚がお出迎え(千葉県船橋市)

千葉県船橋市の「Aquarium Laundry(アクアリウムランドリー)」には全長6mの大きな水槽が置かれています。中では涼しげにゴールデン・バルブやネオンテトラなど6種類の熱帯魚が泳いでいます。訪れた40代の男性客は「ここに来ると3人の子供たちは興味津々で見入っている」と話していました。

不動産業を営む会社が、同じような形態の店舗を都内や千葉県内で5店経営しています。担当者は「熱帯魚のエサは自動で与えて、月に一度水槽内を掃除する。維持費と手間はそれほどかからず、競合他社と差別化できる」といいます。一部の店には月々4000円から借りられる収納スペースがあり、洗濯した季節ものの衣類や布団を預けることができます。7月に新たに1店舗、都内で開業する予定です。
(写真映像部 藤井凱、鈴木輝良、名古屋支社編集部 上間孝司)
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