豊田通商、業務用米の先進栽培技術実験 収量10%増へ

豊田通商は16日、業務用米の効率的な栽培を実現する先進農業システムの実証実験を始めたと発表した。肥料を必要な分だけ散布することで、余分なコストを抑えつつ、10%以上の収量増を狙う。同社は、農業法人などに生産してもらった自社ブランドの業務用米を中食業者らに販売しており、市場拡大に伴う需要増に応える。
岐阜県海津市でヤンマーアグリジャパン、住商アグリビジネスなどと共同で実験する。米の収量を増やすには稲の育ち具合などに応じ、肥料を適切な量だけ散布する必要があるが、生産者の経験や感覚で量を決めるため過不足が生じやすい。
実験ではドローンで計測した稲の生育状況や、既に散布した肥料の溶け具合を元に、追加すべき肥料の量を算出。農業用ヘリコプターから不足している部分だけに肥料をまく。豊田通商は2015年、業務用の多収米「しきゆたか」の商業栽培を始めており、実験が成功すれば、しきゆたかの生産農家にシステムを導入する方針だ。
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