「新常態」時代のPC、テレワーク特化で単価も高く

2020/6/16 20:04
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新型コロナウイルスの影響でテレワーク需要が伸びるなか、パソコン各社が「ニューノーマル(新常態)」に対応した製品を相次ぎ投入する。NECパーソナルコンピュータは利用者以外の視線を検知すると画面をぼかすなどの機能を搭載した製品を発売する。情報漏洩などへの対策を施し、単価も高い機種がパソコン需要を支えそうだ。

PC各社は情報が漏れにくい機能を充実させる(NECパーソナルコンピュータの河島良輔執行役員)

「テレワークなどで1000万台の普及余地がある」。NECパーソナルコンピュータの河島良輔執行役員は16日、オンラインで開いた新製品発表会でこう強調した。18日から販売する「LAVIE Pro Mobile」(店頭の参考価格は税別18万9800円から)は利用者以外の視線を確認すると、ぼかしや警告を画面に表示する。

「テレワークは場所を自由に選べる。今後は外で仕事をする機会も増える」(河島氏)とみて、カフェや新幹線などでも安全に仕事ができるようにした。離席した場合は自動でロックし、利用者が席に戻ればすぐに起動する機能も搭載した。

コロナ禍で増加するオンライン会議にも対応し、ディスプレーの上部にマイクを設置。複数人でパソコンを囲んで会議をする場合でもすべての方向の音声を鮮明に拾うことができる。

富士通が5月下旬に法人向けに投入したノートパソコンは、ウェブカメラを手動で物理的に塞げるようにした。不正なハッキングで勝手にカメラを操作され、所有者の顔や周辺の風景などを記録される被害が出ている。カメラを使わない際に、機能を停止させる需要があるとしている。

テレワークが増えるなか、不正アクセスへの自衛が求められる。情報セキュリティー大手のトレンドマイクロの調査(5月)によると、ウェブカメラなどのIoT機器について、およそ25世帯に1世帯の割合でパスワードが設定時のままや、推測しやすい内容だった。

日本HPは「マルウエア(悪意のあるプログラム)などへの懸念は高まり、セキュリティーを強化した製品・サービスを検討する」としている。

MM総研(東京・港)は2020年度の国内パソコンの出荷台数を19年度比11.7%減の1351万1千台と見込む。米マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ7」のサポート終了による買い替えからの反動減を予想する。

電子情報技術産業協会(JEITA)によると4月の国内のパソコン出荷台数は前年同月比5.3%増だった。特にテレワークなどに適するモバイル型のノートパソコンは同18.2%と大きく伸びた。在宅勤務の需要が出荷台数を下支えする傾向がみられる。

単価は高めだ。NECパーソナルコンピュータが今回発売する最上位ラインの参考価格は税別23万4800円、富士通が投入したモバイルパソコンの希望小売価格は税別22万9700円からだ。標準タイプ(12万~15万円程度)を上回る。

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