[FT]歴史の浄化どこまで 記念像、過去も今も映す
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彫像は長く持つように作られるのに対して、人に対する評価は時代とともに変わることがある。これが記念像の問題の根本だ。
エドワード・コルストンは、彼が生きた17~18世紀の基準では模範的なイングランド市民だった。故郷の英南西部ブリストルに莫大な資産を残し、救貧院や学校、教会の建設費用をまかなった商人だった。だが、その富の大部分は奴隷貿易で築いたものだった。しかも、たまたま奴隷制の利益を得たわけではな...

Robert Shrimsley 英政治について毎週火曜日と週末に出るFT weekend magazineに論評を執筆。以前は、英政治担当の筆頭記者、ニュース担当デスク、FT電子版編集長を務めていた。