新興バイオ株が乱高下 マザーズ先物は一時売買停止

2020/6/15 20:30
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15日の新興株市場ではバイオ医薬品の関連株が乱高下した。ジャスダックに上場する創薬ベンチャーのテラがストップ安水準(制限値幅の下限)まで下げ、新型コロナウイルス治療薬などへの期待から直近まで買いを集めてきた多くのバイオ株に利益確定売りが広がった。東証マザーズ指数先物では売買を一時中断する措置(サーキットブレーカー)がとられた。

テラは前週末比23%安まで急落した。13日に新型コロナ治療薬の共同開発について「開発が行われていないとの誤解を与えかねない記事が週刊誌に掲載されたが、メキシコで臨床試験が実施されていることを確認した」と発表。15日は朝には急伸して一時13%高となったが、その後は利益確定などの売りが膨らんだ。

新型コロナワクチン開発への期待から投資マネーを集めてきたマザーズ上場のアンジェスも9%安まで下げる場面があった。こうしたバイオ関連は株式市場の関心を集めて株価が上げてきたが「直近では、治療薬などが実用化できないのでは、と全体的に不安視されており投資資金が逆回転している」(国内証券)。

15日はバイオ以外にも、ここまで短期的な上昇が目立っていた多くの銘柄にも売りが広がった。クラウド型POS(販売時点情報管理)レジのスマレジや、スマートフォンアプリを運営するアイフリークモバイルは、12日に発表した業績が株式市場の期待には届かなかったようで急落した。

こうした新興株の値動きを受け東証マザーズ指数先物は、中心限月である9月物が急落。大阪取引所は午後に、同先物の全限月の売買を、午後2時4分から10分間を停止した。東証マザーズ指数は終値で4%安と3日続落して取引を終えた。

松井証券の窪田朋一郎氏は「値動きの良かったバイオ関連が崩れ、個人投資家は新たな買いに動けなくなっている」と指摘する。先週半ばまでの株高によって個人の投資余力は高まっているが「過熱感も意識され、利益確定売りを優先させている」という。

同社内の信用取引で買った株式の含み損益の度合いを示す信用評価損益率は15日時点でマイナス10%。同指標は3月にマイナス30%まで悪化したが、株価上昇を受けて急速に改善していた。

国内では新型コロナの感染が広がり休止状態だった新規株式公開(IPO)が、24日から約2カ月半ぶりに再開する。6月は6社が上場予定で、16日から2社の申し込みが始まる。こうした銘柄を買うため、保有株を換金して備える個人もいたもようだ。

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