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英BP、減損最大1.9兆円 原油価格の停滞を想定

(更新)

【ロンドン=篠崎健太】英石油大手BPは15日、2020年4~6月期に最大175億ドル(約1兆9千億円)の減損損失を計上する見通しだと発表した。新型コロナウイルスのまん延を受け、原油価格の長期見通しを引き下げる。低炭素エネルギーへの移行も進むとみて、資産価値を抜本的に洗い直す。他の石油メジャーでも、化石燃料の需要の長期停滞に備える構造改革が広がりそうだ。

BPは新型コロナをきっかけに「エネルギー需要は継続して弱まる」との見通しを示した。世界経済に長期で影響を与え「低炭素の経済やエネルギーシステムへの移行が加速する」とも指摘した。石油関連を中心に、既存の設備や無形資産の収益力を保守的に見直す。

原油価格は国際指標である北海ブレント原油で、21~50年の平均が1バレル55ドルとの前提を新たに置く。従来は40年ごろまでに平均70ドルとのシナリオを掲げていたが、期間を延ばしたうえで2割強下方修正する。天然ガス価格の想定も3割程度下げる。この結果、4~6月期に計130億~175億ドルの資産の評価減が生じるという。

巨額減損には、石油依存から脱却する構造改革を一気に進める狙いもある。バーナード・ルーニー最高経営責任者(CEO)は2月の就任直後に、自社の事業活動で出る温暖化ガスを「50年までに実質ゼロ」にする目標を掲げた。同氏はこの日の声明で、新型コロナで目標を再確認したとして「エネルギー転換を通じて競争力を高められる」と強調した。

8日には、全従業員の15%近くにあたる約1万人を世界で削減する方針を明らかにしていた。設備投資やコスト全般の圧縮も進めている。20年12月期の最終赤字幅は、米メキシコ湾の原油流出事故に伴う引当金や原油安に見舞われた15年12月期(64億ドル)を大幅に上回るのは確実だ。

コロナ危機は他の欧米石油メジャーにも影響を及ぼしている。米エクソンモービルは石油生産設備などで29億ドルの減損損失を計上し、1~3月期は6億1000万ドルの最終赤字に陥った。20年の設備投資を230億ドルと当初計画から約100億ドル削減する。米シェブロンも米天然ガス資産の評価減などで106億ドルの減損処理を迫られた。

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