比政権批判サイトの編集長に有罪 報道への圧力と反発

2020/6/15 17:06
保存
共有
印刷
その他

有罪判決後、記者会見に臨んだ「ラップラー」のマリア・レッサ編集長(中央)=ロイター

有罪判決後、記者会見に臨んだ「ラップラー」のマリア・レッサ編集長(中央)=ロイター

【マニラ=遠藤淳】フィリピンの裁判所は15日、ドゥテルテ政権に批判的なニュースサイト「ラップラー」のマリア・レッサ編集長に対し、同国の実業家を巡る記事で名誉を毀損したとして有罪判決を下した。レッサ氏は「報道の自由に対する不当な圧力だ」などと反発している。

ラップラーは12年、中国との間でビジネスを手がける実業家が人身売買や薬物密輸に関わったように報じる記事を掲載。実業家が17年に告訴し、捜査当局が19年にレッサ氏を逮捕した。マニラ地裁は同氏と記事を執筆した元記者を有罪とし、6カ月から6年の禁錮刑を言い渡した。

レッサ氏は閉廷後に記者会見を開き、「報道の自由を脅かし、民主主義を危機にさらす」と判決を批判した。同氏らは控訴することができ、保釈金を払えば、収監されない見通しだ。地元メディアによると、ドゥテルテ大統領と対立するロブレド副大統領は「すべての国民にとって脅威となる判決だ」と述べた。

ラップラーは、容疑者殺害もいとわない薬物捜査など政府の政策を批判。レッサ氏は米タイム誌の18年の「パーソン・オブ・ザ・イヤー(今年の人)」に選ばれた。ドゥテルテ氏は「フェイク(虚偽)ニュースだ」などと同社を敵視し、当局が名誉毀損のほか、脱税や出資法違反などの容疑でレッサ氏を逮捕している。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]