奥能登に「車中生活」拠点 新しいライフスタイル体験

2020/6/15 13:50
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ワゴン車内で仕事をする中川生馬さん(石川県穴水町)=本人提供

ワゴン車内で仕事をする中川生馬さん(石川県穴水町)=本人提供

車で寝泊まりし、旅をしながら仕事をする「バンライフ」の拠点が奥能登・石川県穴水町にある。中川生馬さん(41)が開いた「田舎バックパッカーハウス」は、共同オフィスや生活設備を備え、中長期の滞在が可能。田舎暮らしの体験もできる。中川さんは「『移動型定住』は新しいライフスタイルになり得る。奥能登の魅力と一緒に広めていきたい」と意気込む。

民家を改装した田舎バックパッカーハウスでは、寝床を備えたキャンピングカーやワゴン車を駐車場に止め、そこで寝起きしながら台所やトイレ、電源やインターネットを利用できる。低料金で長期間、奥能登を堪能できるのが売りで、畑を借りることも可能だ。

これまで車中泊する人は、道の駅やオートキャンプ場で過ごすケースが多かった。中川さんによると、長期滞在型のバンライフ向け施設は日本ではまだ珍しく、需要が高まっているという。

中川さんは東京で生まれ、神奈川県鎌倉市で育った。「中学を出たら、一人一人の意見を尊重する米国に行くべきだ」との父親の方針で、高校、大学時代を米国で過ごした。その経験から「人と違う道を行くのもよいかもしれない」と思い始めた。

東京に戻り、複数の企業で約10年間、広報マンとして働いたものの「都会以外の暮らしを見てみたい」と2010年に「田舎バックパッカー」として全国を巡る旅に出た。北海道洞爺湖、徳島県神山町、長崎県五島列島……。旅先で出合ったのがバンライフだ。中川さんもワゴン車を「動く拠点」として導入。定住にこだわらないライフスタイルが可能になると気付いた。

穴水町も旅先の一つだった。海が穏やかで、山が近く、食が豊かな点に魅了された。「世間にあまり知られていない奥能登の魅力を発信したい」。中川さんは13年に移住を決めた。

田舎バックパッカーハウスは、バンライフと奥能登の暮らし、両方を体験できる場を目指す。中川さんは「豊かな実体験を通じて、人々のライフスタイルの幅を広げていけたらよい」と話した。〔共同〕

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