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開幕不安の巨人 湯浅、坂本の代役候補に名乗り

2020/6/16 3:00
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主力の坂本勇人(31)、大城卓三(27)両選手の新型コロナウイルス感染が判明し、6月19日のシーズン開幕に不安を残す巨人に、頼もしい新戦力が台頭してきた。3年目の内野手、湯浅大だ。2日から再開された練習試合では豪快な本塁打を放つなど、課題とする打撃で猛アピールに成功した。不動の遊撃手、坂本は退院して練習に復帰したばかり。本調子で開幕に臨めるとは限らず、開幕1軍入りに大きく前進した20歳には、代役としても期待がかかる。

練習試合で猛アピールした湯浅には、坂本の代役としても期待がかかる=共同

練習試合で猛アピールした湯浅には、坂本の代役としても期待がかかる=共同

高崎健康福祉大高崎高(群馬)からドラフト8位で2018年に入団した湯浅の武器は俊足と、スピードを生かした広い守備範囲。一方で非力な打撃に課題を残し、2年間は1軍公式戦への出場経験がなかった。だが、今季開幕に向けて無観客で再開された練習試合では、身長172センチ、体重70キロの小兵ながらパンチ力のあるところを存分に示し、首脳陣を驚かせた。

2番・遊撃で先発出場した7日のヤクルト戦(東京ドーム)では二回の第2打席で特大の3ラン。左腕・高橋奎二の内角145キロを振り抜くと、打球はファウルとならずに左翼ポール際上段席へと飛び込んだ。10日のDeNA戦(同)でも初回に厳しい内角への146キロをさばき、左翼席中段への先制2ランとした。

原監督は湯浅の打撃を「非常に成長の跡が見られる」と評価する=共同

原監督は湯浅の打撃を「非常に成長の跡が見られる」と評価する=共同

懸命なアピールに「実戦で結果を出すとエネルギーに変わるでしょう。いいものをずっとキープしてくれている。非常に成長の跡が見られる」と目を細めた原辰徳監督。10日は技ありの一発を放った後、2打席連続で四球を選んで球の見極めも光った。「すごく自分のポイントを持っている感じがする。(体に)一番近いポイントで打てるから、呼び込むことができる」と指揮官の評価もうなぎ登りだ。

新型コロナウイルス感染拡大の影響でチーム練習ができず、個人調整が続いた期間に自分の打撃を見つめ直したという。「バットのヘッドが(投手方向に)入りすぎる」などと阿部慎之助2軍監督の指導を仰ぎながら、スムーズにバットを出せる構えの位置を研究。地道な取り組みが成果を生み始め、自信も芽生えているようだ。

プレシーズンは鮮やかな一発でアピールしたが「自分の持ち味をしっかり分かった上で塁に出ることが大事。球数を投げさせたり、フルカウントに持っていったり、投手に嫌な打者だと思わせるようにしたい」と自覚する。

チームの大黒柱、坂本は陰性判定が続けて出て12日夜に退院。開幕に向けて再始動したが、10日間に及んだ入院期間が今後の調整にどのような影響を与えるかは不透明だ。

開幕に向け、湯浅は「今がチャンスだと思って自分のやれることをしっかりやりたい」と気を引き締める=共同

開幕に向け、湯浅は「今がチャンスだと思って自分のやれることをしっかりやりたい」と気を引き締める=共同

原監督は「坂本の代わりというのはまだまだ早いでしょう」とするものの、状況によってはコンディションを考慮して当面は湯浅が起用されるケースも想定される。本人は「(坂本)勇人さんたちレギュラーが、コロナで大変なことになっている。今がチャンスだと思って自分のやれることをしっかりやっていきたい」と気を引き締める。

今季の2000安打達成を射程圏に入れる坂本に打撃の衰えはみられないが、昨季は腰痛を発症するなど遊撃守備の負担は年々大きくなっている。休養を挟みながらの起用が不可欠で、将来的には三塁転向も考えられるだけに「ポスト坂本」の育成はチームにとって急務。「いいアピールをしてくれている。負けられないと思って他の選手にもいい刺激になっている」(元木大介ヘッドコーチ)という湯浅の躍動は、課題解決のためのチーム活性化にもつながりそうだ。

(常広文太)

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