新がん免疫療法開発へ 独自のゲノム編集技術活用

2020/6/12 23:19
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広島大学などは、遺伝子を自在に改変する独自のゲノム編集技術を使い、患者の免疫細胞のがんへの攻撃力を高めるがん免疫療法の開発を本格的に開始した。今後3年間で基礎研究を進め、2023年から臨床試験を始める。国産技術を使った新しいがん免疫療法として実用化を目指す。

患者自身の免疫細胞を使ってがんを攻撃するがん免疫療法は、難治がん向けに効果が高い治療法として注目を集めている。がんを発見するレーダーとなる遺伝子を、がんを攻撃する免疫細胞の一種、T細胞に組み込む「CAR-T細胞療法」は既に実用化され、国内では19年に保険適用が決まった「キムリア」が使われている。

広島大などが開発する「TCR-T細胞療法」は、CAR-T細胞療法と同じT細胞を用いる。がん患者からT細胞を取り出し、がん細胞のたんぱく質に反応して攻撃しやすいよう遺伝子を改変し、体内に戻す。

遺伝子の改変には、広島大が開発したゲノム編集技術の「プラチナTALEN」を用い、確実にがん細胞への攻撃力を高める。普及しているゲノム編集技術では、元の遺伝子の機能が残り、十分な攻撃力が出ない場合があった。

広島大はバイオベンチャーのレパトア・ジェネシス(大阪府茨木市)などと組んで開発を進め、早期の臨床試験につなげる考えだ。

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