4月の英GDP20%減、新型コロナで最大の悪化

2020/6/12 20:43
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【ロンドン=篠崎健太】英国の政府統計局が12日発表した4月の英国内総生産(GDP)は、物価変動を除く季節調整済みの実質で前月比20.4%減だった。新型コロナウイルス対策として3月下旬に始まった外出制限で経済活動が全土で停止したため、統計を遡れる1997年以降で最大の落ち込みを記録した。

英経済は長引く外出制限で甚大な打撃を受けている(5月26日、ロンドン)=ロイター

英国は月次でGDPを公表している。減少率は3月の5.8%から急拡大し、市場予想の「18%程度」を上回る悪化だった。新型コロナの感染拡大が深刻化する以前の2月と比べると25.1%縮み、2002年7月以来17年9カ月ぶりの水準に落ち込んだ。2~4月期でみると、前の3カ月と比べ10.4%減だった。

4月のGDPの内訳をみると、全体の8割を占めるサービス業が前月比19.0%減だった。製造業は24.3%、建設は40.1%それぞれ落ち込んだ。主な項目別で最も悪化したのは「宿泊・サービス業」で、88.1%の減少を記録した。

英国は3月23日にロックダウン(都市封鎖)に踏み切り、生活必需品を売るスーパーや薬局などを除くほとんどの商業施設が営業を休止した。4月の自動車生産台数は前年同月比99.7%減の197台にとどまるなど、外出制限で製造業にも甚大な影響が出た。

ジョンソン英政権は外出や行動制限の段階的な緩和を始めた。6月15日に小売業の営業許可を百貨店などに広げ、7月からは飲食店の再開も目指している。5月の企業の景況感指標は4月比で改善した。だが、制限緩和はドイツやフランスなど他の欧州主要国と比べて出遅れている。感染「第2波」への懸念もくすぶるなか、景気回復の道のりは不透明だ。

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