大企業のBCP策定68%、政府目標達成難しく 防災白書

2020/6/12 9:14
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政府は12日、2020年版の「防災白書」を閣議決定した。大規模災害の発生に備え、BCP(事業継続計画)を策定している大企業は68.4%にとどまるとの調査結果を掲載した。政府は20年までに策定率100%を目標としており、達成が難しい現状が浮かび上がった。

BCPは大規模災害などの非常時に事業を継続させるため、その方法や手順などを事前に取り決めておくもの。内閣府は07年度以降、隔年で、企業のBCP策定状況についてアンケート調査をしている。20年2月に実施した今回は全国の1651社から回答を得た。

資本金10億円以上の大企業で「策定済み」と回答したのは前回調査を4.4ポイント上回る68.4%。「策定中」は15.0%で、両方を合わせても83.4%にとどまり、政府目標には届いていない。

資本金1億円以上10億円未満の中堅企業で「策定済み」は34.4%、「策定中」は18.5%だった。中堅企業の策定率の政府目標は20年までに50%としている。

BCP策定のきっかけを尋ねたところ、「リスクマネジメントの一環として」が最も多く、大企業の34.4%、中堅企業の27.8%を占めた。大企業では「過去の災害、事故の経験」(18.3%)、「企業の社会的責任の観点から」(14.9%)が続いた。

策定が進まない理由に関する質問項目は白書に盛り込まれなかったが、内閣府によると、「部署間の連携が難しい」「BCPに対する現場の意識が低い」「策定する人手を確保できない」との回答が多かった。白書は「今回の調査結果を参考に、策定率向上のため普及啓発に取り組む」としている。

白書は新型コロナウイルスへの対応についても言及した。避難所での感染を防ぐため「避難者の密度を低くし、十分なスペースを確保できるよう留意する必要がある」とし、ホテルや旅館、安全な親戚・知人宅も避難先となると紹介した。

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