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Zoom、人権活動家のアカウント一時停止 中国政府要請

(更新)
天安門事件を振り返る会議の後で「ズームが使えなくなった」と指摘する、人道中国のウェブサイト

【シリコンバレー=佐藤浩実】米国在住の人権活動家が運営する団体「人道中国」の告発が波紋を呼んでいる。同団体がビデオ会議「Zoom(ズーム)」で天安門事件に関する会議を開いたところ、数日間ズームが使えなくなった。運営会社によると中国政府の要請を受け、同団体のアカウントを停止したという。

人道中国が開いたイベントでは、1989年の天安門事件について活動家や学者らが講演した。250人がズームで参加したほか、SNS(交流サイト)への中継機能を通じて4千人以上が視聴したという。多くが中国からの参加者だった。

11日に文書での取材に応じた同団体代表の周鋒鎖氏によれば、ズームにログインできなくなったのは会議翌週の6月7日から数日間。運営会社に問い合わせたが「反応はなかった」と言う。人道中国のズームのアカウントが停止されるのは「初めて」で、現時点では再び使えるようになっている。

ズームを運営する米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズの広報担当者は日本経済新聞に対し「他のグローバル企業と同様に、事業を展開する国の法律を順守する必要がある」と答えた。中国内外の参加者がいる複数の会議が影響を受けたことを認め「ズームの権限で言論の自由に反する政府の法律を変えることはできない」とした。

一方、ズームは11日に出した声明で「今後は中国政府の要請が、中国本土以外からの参加者に影響を与えないようにする」と説明した。複数の国からの参加者がいるビデオ会議が中国の法律で「違法」と判断された場合でも、他の国から参加している人は会議を続けられる技術を数日内に導入するという。

同時に、顧客情報やビデオ会議の内容を中国政府に提供していないと強調した。

米IT(情報技術)企業のサービスの多くは中国で使えないか、中国向けのバージョンを別に用意している。ズームの売上高は1~3月期に3億2816万ドル(約360億円)で、中国を含むアジア太平洋地域の構成比は1割弱だった。ズームは中国に開発拠点を持つが、米中部のピッツバーグなどに新たな開発拠点を設ける計画で、米中でサービスの分離が進む可能性もある。

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