英蘭ユニリーバ、本社を英国に統一

2020/6/11 19:00
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【ジュネーブ=細川倫太郎】食品・日用品大手英蘭ユニリーバは11日、2カ国にある本社を英国に一本化すると発表した。意思決定を迅速化し、M&A(合併・買収)などに素早く対応できるようにする。2018年にオランダへの本社統合を計画したが、英国の株主の反対で頓挫した。新型コロナウイルスで事業環境の不透明感が強まるなか、株主に配慮した形で経営効率化を急ぐ。

従業員や事業の変更はしない(オランダ・ロッテルダムの本社)=ロイター

同社は英ロンドンとオランダ・ロッテルダムの2カ所に本社を置く。株主の承認を経て、年内の統合を目指す。両国市場に上場している株式は維持するほか、従業員の増減や事業の移管などの変更もないとしている。

二重構造の解消の狙いは意思決定の迅速化だ。同社は世界的に有名な紅茶ブランド「リプトン」の売却を検討している。2カ国に本社がまたがっていると、M&Aなどの重要事項を決めるのに時間がかかる。アンデルセン会長は声明で「柔軟性を高めて、複雑さを取り除き、ガバナンスをさらに向上させることができる」と利点を説明した。

同社は18年3月、本社をオランダに統合すると発表したが、英国の機関投資家が強く反対し、計画の撤回を余儀なくされた。本社を移すと、英国の主要株価指数から除外され、機械的な売りを迫られるなどの弊害が起きる懸念があったためだ。

英国の欧州連合(EU)離脱の不透明要因はあるものの、新型コロナで急変する経営環境に機動的に対応するには本社統合の実現が急務になっていた。今回、本社を英国にした決め手の一つは、計画を着実に実行に移すため同国株主への配慮があったとみられる。

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