円、一時106円台 1カ月ぶり高値 米金融緩和長期化で

2020/6/11 22:00
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11日の外国為替市場で円が上昇した。円相場は対ドルで一時1ドル=106円台後半と、5月以来およそ1カ月ぶりの高値を付けた。米連邦準備理事会(FRB)の大規模な金融緩和が長期化するとの見方から、円に対してドルが売られやすくなっている。

FRBは10日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、少なくとも2022年末まで現在のゼロ金利政策を維持する方針を明確に示した。パウエル議長も記者会見で「22年まで利上げはない」と強調し、量的緩和を続ける方針も明らかにした。

背景には、新型コロナウイルスで打撃を受けた米経済が回復するまでに時間がかかるとの見方がある。FOMCは23年以降までは米失業率がコロナ危機前の水準に戻らないと予測。外為どっとコム総合研究所の神田卓也氏は「経済の先行き懸念が改めて認識され、安全通貨とされる円が買われやすくなっている」と指摘する。

国債の利回りに誘導目標を設ける「イールドカーブ・コントロール(YCC)」の導入観測も円買いにつながった。今回の導入は見送られたものの、パウエル議長は「YCCは次回以降も議論する」と明言。「市場はすでに導入を織り込んで米金利が下がっており、ドル売り材料となった」(みずほ証券の山本雅文氏)という。

ただ、今後も円高が続くとの見方は少ない。山本氏は「市場でYCC導入が十分に織り込まれれば、円高・ドル安は一服する」と分析する。

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