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FC淡路島、選手ら配達代行 地域貢献で認知度アップ

2020/6/14 3:00
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兵庫県洲本市が拠点のサッカークラブ、FC淡路島が新型コロナウイルス禍にあえぐ市内の飲食店をサポートしようと弁当などの配達代行サービスを始めた。地域貢献の新しい形として地元の関心を呼んでいる。

ユニホームを着た選手らが配達を代行する=FC淡路島提供

ユニホームを着た選手らが配達を代行する=FC淡路島提供

洲本飲食組合と組み5月10日に始めたサービスは、クラブが利用客から電話や対話アプリの「LINE」で注文を受け、参加店に内容を連絡。できあがった弁当やピザを事業拠点の洲本商工会議所に集約し、そこから選手やスタッフが電動自転車を使い、交代で配達する。

配達エリアは洲本市役所から約3キロ圏内で、1件につき数百円の配送料を得る。当初は居酒屋やイタリア料理店など5店でスタート。後にカレー店が加わるなど参加店が増えている。

コロナの感染拡大防止へクラブは3月半ばに活動を休止。選手らの安全とともにスタッフが気にかけたのが地元飲食店の状況だった。客数の減少などが響き、感染拡大前から売り上げが7割減った店もあったという。

店内営業から需要が増える出前に軸足を移そうにも、人員が少なければ難しい。収入が落ち込む状況では出前要員を雇うわけにもいかない。そこでクラブが考えたのが配達の代行。運営スタッフの赤堀元紀さんがかつて宅配サービス大手、ウーバーイーツの配達員を務めた経験がアイデアの実現を後押しした。

利用客の中にはFC淡路島を知らない人もいたといい、オレンジ色のユニホームに身を包んだ"臨時配達員"がクラブの認知度向上の旗振り役を務める形に。何より、注文が舞い込むことで「多くの店で売り上げが上向く兆しが見えつつあるのがうれしい」と赤堀さんは話す。

FC淡路島は2018年に創設。選手兼任の庄田竜オーナーは24年のJリーグ(J3)入りを目指し、1シーズンでも上位リーグに昇格できない年があれば経営から撤退すると表明。退路を断つ姿勢に共鳴した、淡路島出身で元J1神戸の土井良太やジュニア世代の日本代表経験者が入団したこともあり、18年に都市リーグ決勝大会で優勝。19年も兵庫県社会人リーグ2部を18戦全勝で制して同1部に昇格と、「毎年昇格」のミッションをクリアし続けている。ちなみに19年は全国クラブチーム選手権でも優勝を果たした。

クラブは今月9日に活動を再開。それまでの間、十分にボールを蹴れない無念さを、配達時に思い切りペダルをこぐことで発散させてきた選手のアシストは飲食店関係者らの心に響いたはず。いずれリーグが再開すれば今度は彼らの声援が、足踏みのできない選手たちの支えになることだろう。

(合六謙二)

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