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「風と共に去りぬ」配信停止 黒人差別問題で米動画大手

(更新)

【シリコンバレー=佐藤浩実】米ワーナーメディアが10日までに、動画配信サービス「HBOマックス」で映画「風と共に去りぬ」の配信を停止したことがわかった。警官による黒人暴行死に端を発した人種差別への抗議が広がっており、作品内の描写が偏見を含むと判断したという。抗議活動の影響が往年の名作にも及んできた。

「風と共に去りぬ(原題はGone With the Wind)」は南北戦争の時代の米南部を舞台に、たくましく生きる女性の姿を描いた作品だ。公開は1939年。アカデミー賞で監督賞などをとった名作として知られる一方で、奴隷制を肯定するような描写も含んでいる。

HBOマックスの広報担当者は日本経済新聞の取材に対し「不幸なことに『風と共に去りぬ』は当時の米国社会で一般的だった民族的、人種的偏見を描いている」と説明した。10日時点では配信サービス内で検索しても見つけられないが、歴史的背景の説明や批判を注記したうえで再び視聴できるようにするという。「偏見の存在自体を否定することになる」ため、差別表現の削除や差し替えはしない方針だ。

HBOマックスは配信停止を決めた直接のきっかけを説明していない。ただ、8日に著名脚本家のジョン・リドリー氏が米ロサンゼルス・タイムズへの寄稿で「『風と共に去りぬ』は奴隷制の恐怖を美化している」と指摘していた。動画配信サービスの隆盛で昔の作品にアクセスしやすくなっており、今後も同様の事態が続く可能性がある。

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