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NYダウ続落、ナスダックは1万乗せ FOMCで資金シフト

(更新)

【ニューヨーク=宮本岳則】米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を受けた10日の米国株式市場では、ダウ工業株30種平均が続落し、前日比282ドル31セント(1.03%)安の2万6989ドル99セントで終えた。ゼロ金利政策の長期化に加え、雇用回復に時間がかかるとの見通しが示されたことが嫌気された。銀行株など景気に左右されやすい銘柄からハイテク株に資金が向かい、ナスダック総合株価指数は終値で初の1万台を達成した。

10日の米株相場は欧州株安の流れを引き継ぎ、続落で始まった。午後2時にFOMCの声明文や、出席メンバー17人の経済・政策金利見通しが公表されると、ダウ平均は急速に下げ幅を縮め、一時はプラス圏に浮上した。出席メンバーのうち15人はゼロ金利政策を2022年まで維持する考えを表明。長期の金融緩和がFOMCの中心シナリオとなった。波乱に備えて先物を売っていた向きが買い戻しを迫られ、指数を押し上げた。

もっともダウ平均の上昇は長続きしなかった。午後2時半に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の会見が始まると売り優勢となり、ダウ平均は下げ幅を広げる展開となった。米インバーネス・カウンセルのティム・グリスキー氏は「FOMC声明文はほぼ市場の予想通りの内容」と指摘したうえで、「パウエル議長が雇用の回復に時間がかかると強調したことが嫌気された」とみる。出席メンバーの経済見通しでも21年末の失業率は6.5%で、3~4%台だった危機前の水準に比べて高いままだ。

株価の下げが目立ったのは銀行株だ。米銀大手ウェルズ・ファーゴ株は一時9%安まで売られたほか、バンク・オブ・アメリカ株の下落率も6%を超えた。ゼロ金利政策の長期化見通しに加え、長期金利の上昇を抑える「イールドカーブ・コントロール」への言及もあり、米国債利回りは軒並み低下した。銀行株は景気に業績が左右されやすいうえに、貸出金利の低下による収益悪化が警戒されたようだ。

直近までは経済再開の動きを好感し、銀行や機械といった景気敏感株に買いが集まっていた。米プルデンシャル・ファイナンシャルのクインシー・クロスビー氏は「今回のFOMCが利益確定の良いきっかけとなった」と指摘する。資金が向かったのは景気動向に左右されにくいハイテク株だ。ナスダック総合株価指数は10日も過去最高値を更新し、初めて1万台に乗せた。

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