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英アーム、中国合弁のトップ解任 内部対立か

(更新)
ソフトバンクグループ傘下のアームは中国事業を合弁会社に引き継ぎ、事業拡大を目指している(写真は2016年7月)

【ロンドン=佐竹実】ソフトバンクグループ傘下の英半導体設計大手アームは、中国の合弁会社のアレン・ウー最高経営責任者(CEO)が解任されたと発表した。利益相反の開示を怠るなど不適切な行為が確認されたためだ。これに対し、合弁会社側はウー氏の解任を否定しており、説明が食い違っている。経営を巡り内部対立が深まっている可能性がある。

アームは9日、中国の合弁会社であるアーム・チャイナの取締役会がウー氏の解任を賛成多数で決め、2人の共同CEOを暫定で任命したと発表した。アームによると、ウー氏は「従業員規則に反し、利益相反の開示を怠るなど深刻な不適切行為」が確認された。

だがアーム・チャイナは10日に、SNS(交流サイト)上で反対声明を発表。「アーム・チャイナは中国の法律に基づき登記された独立した会社であり、ウー氏は職務を続ける。全ての業務は通常通りで、中国の顧客企業にサービスを提供する」と説明した。

取締役会で決まったトップ人事を巡って認識が食い違うのは異例だ。アーム・チャイナの内部や株主間で対立が深まっている可能性がある。

アームはモバイル機器向けプロセッサーの中核を担う「コア」の設計情報で世界シェアの9割超を握る。ソフトバンクグループが2016年に約3兆円で買収した。アームは中国に100%子会社を持っていたが、18年に51%を現地企業に売却した。中国投資(CIC)やシルクロード基金など政府系ファンドが実質株主となっている。

アームには中国での商習慣に対応して巨大市場を攻める狙いがあった。だが売却先が中国政府系であったことから、技術流出の可能性などを念頭に当時、米国の対米外国投資委員会(CFIUS)が懸念を示していたとされる。

アーム・チャイナの主要顧客は通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)傘下の半導体メーカー、海思半導体(ハイシリコン)だ。同社はアームの技術を基に、CPU(中央演算処理装置)を開発している。

Nikkei Asian Review

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