東京都の人口、1400万人を突破 コロナ禍でも一極集中
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東京都の5月1日時点で推計した人口が初めて1400万人を突破したことが明らかになった。企業や大学が集まり、賃金も比較的高い東京で就職や進学を希望する若年層の流入が要因とみられる。新型コロナウイルスの感染拡大が続いた時期にもかかわらず、人口の東京一極集中に歯止めがかからない状況が改めて裏付けられた。
都が11日午後に発表する。
都は15年10月1日時点の国勢調査をベースに、直近の住民基本台帳の増減を反映して人口を推計している。20年4月1日時点は1398万人。政府が4月、重点的な新型コロナ対策が必要な「特定警戒都道府県」に都を指定した後も人口増が続いた。新年度に入り、都内への転入者が人口を押し上げたもようだ。
都の人口は1962年に1000万人を突破。66年に1100万人も超えたものの、1200万人突破は30年以上過ぎた2000年だった。00年以降は約10年で100万人ずつ増え、人口増加局面が続いている。
一方、新型コロナの感染者数が大都市に集中するなか、大都市郊外や地方圏でテレワークで働く生活様式も関心が高まっている。今後は人口の東京一極集中の流れが変わる可能性もある。