アジア株が9連騰、2年5カ月ぶり ハイテク株に買い

2020/6/10 20:30
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アジア企業の株価上昇が勢いづいている。有力企業で構成する「日経アジア300指数」が10日、2年5カ月ぶりに9日続伸した。中国を始めアジアの経済活動が正常化に向かっており、投資家に買い安心感が生まれている。米国ハイテク株の好調も追い風に、半導体やIT関連など幅広い銘柄に資金が流入している。

10日の日経アジア300指数は前日比0.7%高の1306.9だった。同指数は1月の年初来高値から3月のコロナ相場の大底まで30%下げたが、下落分の7割を取り戻した。

この日の各国の主要株価指数は台湾で0.7%上昇するなど、中国や香港を除く各国で上昇した。売り先行で始まった東京市場も日経平均株価は上げに転じた。

アジア株を支えているのは経済活動の再開だ。新型コロナウイルスの感染拡大が欧米に先行して一服した中国では、同国メディアの財新と英調査会社IHSマークイットが発表した5月の購買担当者景気指数(PMI)が製造業、非製造業ともに好不況の境目である50を上回った。

大和証券の山田雪乃シニアストラテジストは「国によって行動の制約はあるが、最悪期を脱して投資家が『リスクオン』になっている」と指摘する。

主要銘柄で上げが目立つのはハイテク関連だ。10日は韓国のLG電子が5%高、ネイバーやカカオも3%高になっている。中国ではネットサービスの騰訊控股(テンセント)も3%上昇した。米国市場でハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が連日で史上最高値を更新した流れを引き継いでいる。

ハイテクなど成長株の値上がり益で得た資金を割安株に投じる動きもみられる。日経アジア300指数が続伸した9日間は、マレーシアの格安航空会社(LCC)エアアジア・グループなどの空運株、銀行株といった新型コロナで売り込まれていた銘柄の上昇が目立った。

もっとも、悪材料もくすぶる。新型コロナや香港問題をめぐって米中関係が再び悪化している。足元では「リスク姿勢を強める投資家が反応しにくくなっている」(山田氏)面があるが、投資家心理を一段と冷やす材料が出れば再び下げがきつくなる可能性もある。

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