脱炭素社会へ「グリーン投資」 小泉環境相ら意見交換
小泉進次郎環境相は10日、気候変動対策の官民組織「気候変動イニシアティブ(JCI)」と新型コロナウイルスが収束した後の経済回復について意見交換した。脱炭素社会を目指し、環境と調和した経済復興「緑の回復」(グリーン・リカバリー)が重要との認識を共有した。ESG投資や再生可能エネルギーの拡大が今後の課題となる。

オンラインで開かれ、リコーやニッセイアセットマネジメント、第一生命保険などが参加した。小泉環境相は「欧州では、コロナからの経済社会への復興に向けて『グリーン・リカバリー』ということが言われ始めている。脱炭素社会への移行へ機運を高めていきたい」と訴えた。
グリーン・リカバリーは欧州連合(EU)を中心に議論が始まっている。代替エネルギーの開発や温暖ガスの排出抑制など環境保護につながる分野への投資を増やし、コロナ後の経済復興と脱炭素社会への移行を両立させようという考え方だ。
JCI代表の末吉竹二郎・国連環境計画金融イニシアチブ特別顧問は「脱炭素社会への移行に向けて、世界では競争が先鋭化している。日本企業が脱炭素戦略を立てるためには、政府がきちんと政策を示すことが大事だ」と強調した。
JCIは再生可能エネルギーの普及など気候変動に取り組む異業種連合として2018年7月に発足した。6月10日時点で企業や自治体など計478団体が加盟している。
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