日銀、山梨の景気判断を5カ月ぶり据え置き

山梨
2020/6/10 18:06
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日銀甲府支店は10日発表した6月の金融経済概観で、山梨県の景気判断を「新型コロナウイルス感染症の影響により、一段と悪化した状況が続いている」として、表現ぶりを変更したものの、5カ月ぶりに据え置いた。

6月の山梨県金融経済概観について説明する三木支店長(10日、日銀甲府支店)

三木徹支店長は今後について、緊急事態宣言が解除されたことを踏まえ「これまで抑制されてきた需要が表れてくることが期待される。しかし、雇用や所得は悪化しており、個人消費がなかなか盛り上がらず、引き続き不確実性が大きい状況だ」と指摘した。

項目別では、「住宅投資」を「持ち直しの動きが見られる」として1年2カ月ぶりに引き上げた。ただ、新規着工が4月に前年を上回った点について、消費増税の反動減が一段落した際の受注分を反映しており、その後のコロナの影響による契約減少で、先行きは着工が落ち込む可能性があるとした。

「雇用・所得」は5カ月連続で引き下げた。4月の山梨の就業地別有効求人倍率は前月比0.07ポイント低下の1.29倍。リーマン・ショックの2008年が0.89倍、09年が0.43倍で、現状の数字は労働需給の引き締まりを示すが、三木支店長は「新規求人がほぼすべての業種で大幅に減少し、外出自粛の影響か、求職も減ったため、求人倍率が労働需給の実勢より高めの数字になっている」と指摘した。

「個人消費」は5カ月ぶりに据え置いた。今年5月前半の売り上げは前年を下回り、月全体でも下回る見通しだが、緊急事態宣言の解除後に大型店やコンビニなどの来店が増え、いくつかの品目で前年を上回った。乗用車の受注は「少しずつ戻っている」との話も聞いているという。

「生産」は業種別も含めすべて据え置いた。「生産用機械」や「電気機械」「電子部品・デバイス」などは、テレワークなどが増え、スマートフォンや5G基地局向けなどの需要は回復がみられるが、自動車向けは減少しているとした。生産用機械では、中国市場の回復を見越した動きも出ているという。

三木支店長は「インバウンド消費の回復はまだ先で、波及効果の大きい自動車産業がグローバルで回復しないと、製造業全体の力強さが戻ってこない」と述べた。

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