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「ゲーム代行」トラブル多発 学生らがレベル上げ受託

SNS上ではスマホゲームのレベル上げ代行を募る書き込みがあふれる(一部画像処理しています)

スマートフォンゲームの持ち主に代わり、キャラクターのレベルを上げる代行業を巡るトラブルが相次いでいる。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、在宅生活を送る学生らが依頼を受ける事例が増えているが、代行行為を規約で禁止しているゲーム会社が多く、報酬の未払いといった問題も後を絶たない。依頼主にもアカウント乗っ取りなどのリスクが潜む。

「レベル上げ代行します」――。SNS(交流サイト)上には最近、人気スマホゲームのレベル上げ代行を請け負う投稿があふれている。

東京都在住の女子大生(20)もそんな書き込みをした一人だ。新型コロナの影響でバイト先の飲食店が休業。月5万円ほどの収入を失い、3月上旬からスマホゲーム「モンスターストライク」(モンスト)の代行業を始めた。

SNSで依頼を募り、顧客からゲームのIDやパスワードを教えてもらってレベル上げにいそしむ。報酬は難易度などに応じて事前に設定し、前払いで1回数千円程度の電子マネーを受け取る。3月は2万円ほどの収入があったという。

モンストはモンスターを集めてレベルを上げながら戦うゲームで、昨年12月時点で累計利用者は約5300万人に上る。代行を利用する福岡県の20代男性会社員は「面倒な作業を委託でき、効率よくゲームが楽しめる」と利点を語る。

ゲームによってはアイテムの収集やログインの代行業者もいるという。元教員でITジャーナリストの高橋暁子さんは「新型コロナの影響で学校が休校し、自由な時間が増えたことで、ゲームの代行を始める学生が多い」と指摘する。

代行行為は違法ではないが、規約で禁止するゲーム会社は多い。モンストを運営するミクシィはモンストのホームページで「代行業者などにゲームデータを預け、プレー代行の対価としてお金を払うことも不正行為」とし、アカウント停止などの処罰対象となると明記している。

同社の担当者は「代行が横行すると、正常にプレーしている人との格差が生まれる。ゲームデータを預けてしまうので、アカウントを乗っ取られ、トラブルになる事例もある」と説明する。

他のスマホゲームも、規約でアカウントを第三者に貸与する行為などを禁止しており、「代行行為を取り締まり、重い処分をしている」(別の大手ゲーム会社)という。

国民生活センターには依頼者側からの相談が相次いでおり「代行費用の4万5千円を支払ったが、まだ実施されていない」「代行を依頼したらアカウントを乗っ取られた」などの苦情が寄せられている。

2018年11月には、自称ゲーム代行業の男が、元顧客のモンストのアカウントに不正アクセスし、ゲームデータを乗っ取ったとして、不正アクセス禁止法違反などの疑いで福島県警に逮捕された。男は逮捕当時、「約2万件の代行依頼を受け、1500万円以上のもうけがあった」と供述していたという。

代行を請け負う側が被害者になるケースもある。兵庫県の男子高校生(17)は「6時間かけてレベルを上げたが、代行の料金が支払われなかった」経験がある。規約違反の負い目から被害を訴えられず、泣き寝入りするケースも目立つ。

ゲームの問題に詳しい国際大学GLOCOMの山口真一准教授は「ゲーム内で優位に立ち、承認欲求を満たしたいというプレーヤー心理が行き過ぎ、ルールを逸脱してしまうケースが目立つ」と指摘。「ゲームはルールの範囲内でやるから面白い。トラブルに巻き込まれる危険もあり、代行を使うのは控えるべきだ」と呼びかけている。

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