/

キャセイ、香港政府主導で5400億円を資金調達

キャセイ航空は香港政府の支援で生き残りをめざす=ロイター

【香港=木原雄士】香港のキャセイパシフィック航空は9日、香港政府が主導する総額390億香港ドル(約5400億円)の資金調達計画を発表した。政府が優先株を引き受けたり、つなぎ融資をしたりする。2019年の大規模デモに続く新型コロナウイルスの感染拡大で経営が悪化していた。政府の巨額支援で生き残りをめざす。

資金調達は増資や融資を組み合わせる。香港政府の全額出資会社が195億香港ドルの優先株を引き受け、78億香港ドルのつなぎ融資枠を設定する。新株を買う権利を無償で株主に割り当てる「ライツ・イシュー」の手法も使い、筆頭株主のスワイヤパシフィックや大株主の中国国際航空などから117億香港ドルを調達する。これとは別に、19億5千万香港ドルの新株予約権(ワラント)も発行する。

すべての権利が行使された場合、香港政府の出資比率は6.08%になり、スワイヤの出資比率は現行の45%から42.26%に低下する。政府は取締役会に出席し、経営情報にアクセスできる2人の「オブザーバー」を任命できるようになる。

香港政府の陳茂波(ポール・チャン)財政官は9日の記者会見で「キャセイの株式を長期保有したり、経営に介入したりするつもりはない。支援は香港の航空ハブを維持するためだ」と説明した。キャセイのパトリック・ヒーリー会長は「政府の支援に感謝する」とコメントした。

デモとコロナによる観光客や出張客の激減がキャセイの経営を直撃した。4月の利用客は前年同月比99.6%減。1~4月の赤字額は45億香港ドルに膨らみ、月25億~30億香港ドルの現金が流出する危機的な状況に陥った。キャセイは追加的なコスト削減策や旅客需要に応じたグループ全体の事業規模を再検討する。

航空ビジネスは世界的に厳しい状況に陥っている。アジアの航空会社ではオーストラリア2位のヴァージン・オーストラリアが4月に経営破綻。タイ国際航空が5月に会社更生手続きを裁判所に申請した。シンガポール航空は筆頭株主の政府系投資会社テマセク・ホールディングスなどから1兆円規模の資金を調達する。

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

関連企業・業界

業界:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン