/

JR東日本、4100億円を追加調達 乗客急減に対応

JR東日本は9日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う乗客急減に対応し、4月から5月にかけて当座借越枠などで4100億円を追加調達したと明らかにした。緊急事態宣言下の移動自粛が6月まで続くとの想定のもと、3月からの調達額は計7750億円にのぼる。一方で2021年3月期の設備投資を1割程度減らす意向も示し、資金確保を優先する。

深沢祐二社長が同日の定例記者会見で手元資金の動向と設備投資の方針を説明した。

JR東単体の固定費から現金支出を伴わない減価償却費を除いた額は20年3月期で1兆4000億円程度とみられ、新型コロナ禍では負担が大きい。乗客急減を受け20年3月期のフリーキャッシュフロー(純現金収支)は初めて赤字となった。同期末の手元資金は1539億円で8年ぶり低水準となり、一段と積極的な資金確保に動いた。

4月から5月にかけ当座借越枠を利用して2600億円を調達したほか、追加で銀行から1500億円を借り入れた。

3月から4月にかけてはコマーシャルペーパー(CP)や社債で3650億円を調達した。その後は当座借越枠などで資金調達手段の多様化も進め、6月までの資金繰りにめどをつけた。

JR東はCPの発行枠や新たに設定した未活用のコミットメントライン(融資枠)2400億円分などの調達余力を残しており、新型コロナの影響がさらに長期化した場合には機動的に資金を積み増す。

鉄道事業への打撃は大きい。5月の鉄道収入(定期除く)は前年同月比83%減った。一般的に採算がよい新幹線など中長距離の収入は95%減と、近距離(72%減)より落ち込みが激しい。新型コロナの影響は970億円の減収要因になり、4月と合わせると2000億円弱にのぼる。

6月に入っても利用者の減少幅は大きい。1~5日の新幹線利用は74%減、在来線特急は76%減だった。

21年3月期の単体の設備投資は前期比1割減を目指す。20年3月期は21%増の6179億円だった。安全に影響を与えない範囲で維持更新投資を見直しつつ、品川の大規模再開発などは計画通り実施する。設備投資を1割以上減らすのは、東日本大震災があった翌年の12年3月期以来9年ぶりとなる見通しだ。

すべての記事が読み放題
まずは無料体験(初回1カ月)

関連企業・業界

業界:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン