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繰り返される黒人暴行死 差別の歴史が怒り生む

黒人暴行死事件の背景を探る(下)

(更新)

黒人暴行死事件で米国が揺れています。(下)では米国の人種差別の歴史を振り返ります。

人種差別の歴史

事件の背景には奴隷制度と人種差別という米国の負の歴史があります。

【奴隷貿易】1619年8月、現在のバージニア州に西アフリカから20人の黒人奴隷が船で到着しました。英国人入植者の手で北米大陸で初めての奴隷競売が実施されました。

【南北戦争後のレコンストラクション(再建)】1865年に憲法修正第13条で奴隷制を廃止し、14条で市民権を制定しました。15条で米国市民全員への参政権の授与を認めましたが、最終決定は各州に委ねられ、全州での確立は1965年の選挙権法を待つことになりました。

【ジム・クロウ法制定】1876年~1964年まで南部州、フロリダ州などで有色人種(黒人、ネーティブアメリカン、黄色人種すべて)に対する人権剥奪・差別的内容の州法が各州で制定されました。たとえば白人女性看護師のいる病院には黒人男性患者は入れませんでした。

バス、電車の座席は人種ごとに分け、レストランでは有色人種には着席サービスを提供しませんでした。白人と黒人の結婚は禁止され、学校も別でした。

【公民権運動とキング牧師暗殺】1950年代から60年代にかけて公民権の適用と人種差別の解消を求めて黒人たちが立ち上がりました。64年には公民権法が制定されましたが、65年にリーダー格のマルコムX、68年にはノーベル平和賞受賞者のキング牧師が暗殺されると、武装闘争を唱えるブラックパンサー党など非合法的手段もとる団体も現れました。

【オバマ大統領当選】2008年に米国初の黒人大統領としてバラク・オバマ氏が当選しました。一方、オバマ政権下で進んだリベラルな政策が白人至上主義者の活動に火をつけたとの見方もあります。度重なる警官の黒人に対する暴力に対し、3人の黒人女性が13年に立ち上げた運動が「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切だ)=BLM」。

【フロイドさん暴行死事件】20年5月に黒人男性ジョージ・フロイドさんが暴行死した事件でもBLMのスローガンを掲げた抗議活動が全米に広がりました。

過去にも黒人暴行死事件は頻発しています。

フロイドさん暴行死事件の抗議デモには白人の姿も多くみられました。「白人対黒人」という構図を超え、多くの米国人が人権の問題として声を上げています。

(ニューヨーク=河内真帆、ワシントン=芦塚智子、中村亮が担当しました)

米大統領選

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