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イベルメクチンのコロナ論文取り下げ 米大学など

北里大は国内治験継続

抗寄生虫薬の「イベルメクチン」が新型コロナウイルス感染症の治療に有効とする論文が8日までに取り下げられたことがわかった。別の医学誌で取り下げられた論文とデータ提供元が共通しており、データの信頼性が疑われた可能性がある。国内でイベルメクチンの臨床試験(治験)を予定する北里大学は計画に変更はないとしている。

取り下げられた論文は米ユタ大学などの研究チームがまとめていた。新型コロナウイルスの患者にイベルメクチンを投与したところ、投与していない患者に比べて死亡率が約6分の1に低下したなどと報告していた。専門家による検証(査読)は受けていなかった。

患者の臨床データは米データ分析会社の「サージスフィア」が提供した。同社が関わった新型コロナウイルスについての論文は取り下げが相次いでいる。4日には英医学誌ランセットが、抗マラリア薬の効果についての論文を著者らが撤回したと発表した。同じく4日には米医学誌ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシンから、降圧薬の影響を調べた論文の撤回が発表されている。

北里大学・大村智記念研究所の花木秀明センター長は「新型コロナに対するイベルメクチンの効果は、別の論文で実験室レベルで確かめられている。国内での治験は予定通り進める」と話した。

イベルメクチンは2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大学の大村智特別栄誉教授が開発した。アフリカなどで寄生虫による感染症の撲滅に効果を上げている。

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