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夏のエアコン、飛沫拡散に注意 専門家は換気呼びかけ

(更新)

暑さが本格化する夏に向けて、エアコンによる新型コロナウイルスの拡散リスクが指摘されている。中国でレストランのエアコンによる感染拡大が報告されており、米疾病対策センター(CDC)は換気などの対策を呼びかけた。関連学会や空調機メーカーはエアコン使用時の換気などを呼びかけている。

新型コロナウイルスは通常、麻疹などのように遠くまで届く空気感染は起きないとされる。対策として、人との距離を2メートルとることが呼びかけられている。ただ、風によってウイルスが感染力を保ったまま遠くへ運ばれるリスクはある。

中国・広州市の保健当局は市内のレストランで同じ日に食事をした客の間で1~2月に感染が広がった事例を調査し、エアコンの気流が原因だったと分析した。

CDCはその詳細を学術雑誌に掲載した。エアコンの風下にある3つのテーブルで3家族がそれぞれ食事を取っていた。そのうち1人が発症前の感染者だった。この1人を含む3家族10人で後に感染が判明した。エアコンの気流によって約1メートルずつ離れた他のテーブルに感染者の飛沫が流れたとみられる。

集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の船内でも、気流などでウイルスが運ばれた痕跡が見つかった。船内のウイルスの付着場所を調べた国立感染症研究所の報告によれば、感染者のいない居室や共有部を調べると、廊下天井の排気口1カ所でウイルスが見つかった。「特殊な環境でウイルスが遠方まで浮遊する可能性を更に検討すべきだ」(感染研)

夏に向けてエアコンの使用機会が増えるため、今後注意が必要だ。公衆衛生学が専門の国際医療福祉大学の和田耕治教授は「エアコンは室内で空気を循環させているだけで換気にはならない」と指摘。「人が集まる環境では1時間に1回、窓を2カ所開ける換気などが有効だろう」と話す。ダイキン工業は換気を解説する専用ホームページや相談窓口を開設している。

空気清浄機の使用については空気調和・衛生工学会などが「室内全体の換気に有効かどうかは不明。人のそばへの設置や、通常の換気と組み合わせた使用を」と呼びかける。窓の開かないオフィスビルなどでは通常、換気装置が備え付けられており、外気を通常より多く取り入れた運転設定の工夫などが考えられるという。

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