マレーシア、9000億円の追加経済対策 失業対策に重点

2020/6/5 20:54
保存
共有
印刷
その他

【シンガポール=中野貴司】マレーシアのムヒディン首相は5日、350億リンギ(約9千億円)の追加経済対策を発表した。うち100億リンギは直接の財政支出を伴う「真水」として、失業対策などに充てる。2020年のマレーシア経済はマイナス成長に陥る見通しで、財政出動で経済への悪影響を軽減したい考えだ。

マレーシアは5月4日から大半の経済活動を再開している=ロイター

政府は新型コロナウイルスの感染が拡大してから、これまでに累計2600億リンギの経済対策を打ち出してきた。今回の対策と合わせた総額は3千億リンギ近くになり、年間国内総生産(GDP)の約20%に相当する。

今回の経済対策の柱は全体の4分の1にあたる90億リンギを配分する失業対策だ。従業員の給与の一部を補助する措置を3カ月延長するほか、若者や失業者を雇用した企業には支援金を支払う。20億リンギを使って、20万人の失業者や若者に新たな技術や能力を取得するプログラムを提供する。

ムヒディン氏は3月に3.9%だった失業率が20年末には5.5%に高まる恐れがあると指摘した。その上で「今回の対策は国民に力を与え、ビジネスを推進し、経済を刺激する目的だ」と述べ、政府として雇用維持に全力で取り組むと強調した。

経済対策には国内外の企業の投資を呼び込む策も盛り込んだ。3億リンギ以上を投資する製造業に対して10~15年間、税の支払いを免除する。海外の製造拠点を国内に移転する国内企業にも税制の優遇措置を与える。

新型コロナの影響が特に深刻な観光業界やホテル業界に対しても、21年6月末まで観光税やサービス税を免除する。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]