19年出生率 新潟は低下、長野は横ばい

2020/6/5 19:43
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厚生労働省が5日発表した2019年の人口動態統計によると、1人の女性が生涯に産む子供の数である合計特殊出生率は新潟で低下し、長野は横ばいだった。両県とも婚姻件数は上昇したものの、出生数は前年を下回った。自治体は出生率の低下に少しでも歯止めをかけようと、子育て支援や婚活サポートなど様々な取り組みを進めている。

出生率は新潟が18年(確定値)から0.03ポイント低下の1.38、長野が横ばいの1.57だった。両県とも全国平均(1.36)は上回るが、人口を維持するのに必要とされる2.07には遠く及ばない。

出生数は新潟が6.0%減、長野が4.5%減だった。子育て世代が減少していることもあり大きく落ち込んだ。高齢化の進展で死亡数は増加傾向にあり、出生数から死亡数を差し引いた自然増減は、新潟が1万6932人の減少で、マイナス幅は8.8%拡大。長野も1万2497人の減少で、マイナス幅が11.2%拡大した。

一方で婚姻件数は新潟が1.5%、長野が0.8%増えた。元号が「令和」に変わるのに合わせた結婚が相次いだこともあり、全国的に増加した。これをどう出生につなげていくかが課題となる。

信越の各自治体は出生率の向上に向け、子育てしやすい環境の整備を進める。

新潟県は、職場と子育てを両立できる環境整備に積極的に取り組む企業を「ハッピー・パートナー企業」として登録し、奨励金を支給するなど支援体制を整えている。子育てに関する有給休暇制度を整えた企業に30万円を交付する制度では19年度に22件支給した。県子ども家庭課は「アンケートをとると、職場と子育ての両立を希望する声が最も多い。今後も企業に環境の整備を呼びかけていく」と話す。

長野県宮田村は、子育て世代が村内で家を購入した場合、固定資産税相当額を5年間補助している。19年度は30件の新規利用があった。他にも保育料助成や入学祝い金の支給など様々なメニューがあり、子育て中の家族が村に転入し家を建てた場合「約200万円お得」とうたってPRしている。

婚姻数を増やす取り組みも進む。長野県が運営する「ながの結婚マッチングシステム」は、結婚を望んでいる独身男女がプロフィルをデータベースに登録。合いそうな人同士を結婚相談所が引き合わせてマッチングする。19年度は77組のカップルが成立した。

新潟県内では2017年から新発田市、胎内市、聖籠町の3自治体で婚活支援事業を始めた。婚活パーティーやセミナーなどを開催し、圏域内の少子高齢化対策と関係人口の増加を目指す。「一つの市町村内では単位が小さく、知り合いに会いそうで不安という人も多い。広域なら安心感がある」(担当者)という。

今年の出生や婚姻に関して長野県次世代サポート課は「新型コロナウイルスの影響がどう出てくるか注視する必要がある」と話す。出産に不安を感じるとの声や婚活や結婚式が難しくなっているとの指摘もあり、これまで以上にきめ細かく対応する必要がありそうだ。

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