巨大ウイルス出現、揺らぐ常識 新生命体へ進化?
驚異のウイルスたち(3)

コラム(テクノロジー)
科学&新技術
2020/6/6 2:00
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日本経済新聞 電子版
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ウイルスは小さくて単純――。こんなウイルスの定義が揺らいでいる。21世紀に入り、ケタ違いに大きく複雑な構造を持つ「巨大ウイルス」が相次ぎ見つかったためだ。微生物の細菌をはるかにしのぐ巨体に、生物の細胞だけにあるはずの膜や多数の遺伝子を持つ。常識を覆す異形ぶりに研究者は困惑気味だ。巨大ウイルスが進化すれば、やがて想像を超えた生命体が誕生するとの見方も出ている。

1992年、英国の病院で捕らえたアメーバに何かが感染していた。ありふれた顕微鏡で見ると、大きさは750ナノ(ナノは10億分の1)メートル。「細菌だね」。研究者は地名からブラッドフォード球菌と名付けた。

状況が一変したのは2003年だ。さらに細かく見える電子顕微鏡での解析が進むとウイルスに形が似ており、「正20面体」をしていた。国際科学誌に「ウイルスだった」とする論文が載った。細菌と見間違えるくらいの大きさだったので、…

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